3連覇をあきらめない “悔し涙” 稲見萌寧の意地
日本チームが男女ともに苦戦を強いられた「2016トヨタジュニアゴルフワールドカップSupported by JAL」3日目。団体戦で首位の座を明け渡した日本女子で、前日に悔し涙を流した稲見萌寧(日本ウェルネス高2年)が奮起して、最終日の再逆転での連覇に希望をつないだ。
日本女子にとっては、一昨年大会の最終日から数えて実に7ラウンドぶりのトップ陥落。チームの傷を最小限の1オーバーにとどめたのは、5バーディ、2ボギー1ダブルボギーで「71」にまとめ、チーム唯一のアンダーパーをマークした稲見の踏ん張りだった。
前日は「75」を叩いてチームスコアに貢献できず、「自分に負けてしまったことが悔しい」とポロポロ涙をこぼしながら唇をかんだ。この日も決して表情が晴れたわけではない。「本当はもうちょっと伸ばせたはずなのに、という感じです。昨日のリベンジとまではいかなかったですね」。1つスコアを縮めたくらいでは、前日の不甲斐なさを完全に払しょくすることはできなかった。
インスタートだったこの日、最初の3ホールで2バーディを奪う滑り出しだったが、6ホール目の15番で2打目をOBとし、ダブルボギーを叩いた。「悪い当たりじゃなかった。風を計算するのを忘れていて、それで余計にOB方向に行ってしまった」という計算ミスが悔しい。
最終日こそ、本当に満足できるプレーをするつもりだ。初日に語った「4日間、チームのなかでいちばん活躍したい」という個人的な思いではない。チームのために。
「優勝のためにはチームワークも必要ですし、無駄なミスもしないようにしたいです。明日の目標としては、アンダーは出したい。とにかく明日は、みんなで優勝できればいい」
トップの米国とは5ストローク。団体戦では、あってないようなスコア差だ。3人が力を出し切れば、おのずと結果はついてくる。