2019年 マスターズ

マスターズの1W使用率をチェック ウッズは王道路線

2019/04/16 17:03
優勝したタイガー・ウッズの1Wはテーラーメイドと三菱ケミカルの組み合わせ(David Cannon/Getty Images)

タイガー・ウッズの14年ぶり5度目の勝利で幕を閉じたマスターズ。世界のトップ選手が出場するメジャー初戦は、ゴルフギアの今年の流れを占う一大イベントでもある。アプリやテレビ中継でボール弾道が確認できた2019年大会は、飛ばし屋たちのビッグドライブにひときわ注目が集まった。出場全87選手のヘッド、シャフトのシェアに注目して分析してみた。

1Wヘッド使用率は、4メーカーが拮抗

ヘッドの使用メーカーの勢力図を見てみよう。最多はウッズ、ブルックス・ケプカダスティン・ジョンソンロリー・マキロイ松山英樹(以上M5)、ジェイソン・デイ李昊桐(以上M6)ら“主役級”の選手がそろった「テーラーメイド」で、使用選手は21人(24%)に上った。続く2位は、2013年王者アダム・スコット、15年王者ジョーダン・スピースジャスティン・トーマス(以上TS3)パトリック・カントレー(917 D2)ら実力者が名を連ねる「タイトリスト(アクシネット)」で、使用選手は19人(22%)。

同じく18人(21%)には、ザンダー・シャウフェレフランチェスコ・モリナリ、17年王者のセルヒオ・ガルシア(以上エピック フラッシュ サブゼロ)、16年王者のダニー・ウィレット(ローグ)を擁する「キャロウェイ」と、トニー・フィナウ(G410 Aplus)、12・14年王者バッバ・ワトソン(G410 PLUS Pink “Bubba”)、18年王者パトリック・リードルイ・ウーストハイゼン(以上G400 LSテック)が使用の「ピン」が並ぶ。4メーカーがしのぎを削る群雄割拠のメジャー初戦だったといえそうだ。

シャフト使用率は三菱ケミカルがトップ。日本のメーカーが上位独占

シャフトに目を移してみよう。メーカー別では、「Diamana」をウッズ、ケプカ(以上D+ Limited)、フィナウ(RF)、トーマス(BF)ら13人が使用し、「TENSEI」をモリナリ、ガルシア(以上CK プロ ブルー)、イアン・ポールター(CK プロ オレンジ)ら15人が使用するなど、計31人(36%)の三菱ケミカル社がトップ。同社ブランドでは数年前まで「KUROKAGE」のトップ選手利用率が高かったが、現在はこの2本柱。リード(ROGUE Silver)ら6人が使用する、同社グループ企業のアルディラ社まで合わせると計37人となり、使用率は43%に上る。

シャフト使用率の2位は、15%ずつでやはり日本メーカーが並び上位独占となった。グラファイトデザイン社は日本男子ツアーでの高使用率を背景に、日本のエース松山(Tour AD DI)、小平智(Tour AD QuatroTech)、今平周吾(Tour AD TP)、スピース(Tour AD IZ)ら13人が使用。藤倉コンポジット社(4月1日に藤倉ゴムから社名変更)は、D.ジョンソン(スピーダー エボリューション 2.0 Tour Spec)、マット・クーチャー(ATOMOS Tour Spec Black)、ブラント・スネデカー(スピーダー エボリューション 5)ら13人が使用した。

それぞれトップ10(9位タイまでの11人)に限定して見ても、テーラーメイドが5人、三菱ケミカルが7人で全体の傾向と同様。優勝のウッズも、1Wヘッドとシャフトはこの組み合わせだった。

タイガー・ウッズの使用ギア一覧】
ドライバー:テーラーメイド M5 ドライバー(9度)
シャフト:三菱ケミカル D+ Limited 70(硬さTX)
フェアウェイウッド:テーラーメイド M5 フェアウェイウッド(3番13度)
テーラーメイド M3 フェアウェイウッド(5番19度)
アイアン:テーラーメイド P‐7TWアイアン(3番~PW)
ウェッジ:テーラーメイド ミルド グラインド ウェッジ(56度、60度)※ノーメッキ
パター:スコッティキャメロン ニューポートGSS
ボール:ブリヂストン ツアーB XS ボール

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