米国男子ツアー

PGAツアーで再注目? 三浦技研のアイアン

2018/05/30 16:41
アブラム・アンセルは三浦技研のアイアンを使用するひとり

日本発の老舗ブランドである三浦技研のクラブが最近、PGAツアーの会場で再見されている。今季のルーキー、アブラム・アンセル(メキシコ)は、同社のアイアンを使うそのひとり。来季のフルシード獲得を目指してプレーしている。

2013年にプロ転向してからはナイキゴルフのアイアンを握っていたが、16年夏の同社のクラブ、ボール製造事業からの撤退を受け、別メーカーのモデルをテスト。「ジュニアの頃からミウラの評判を聞いていて、実際に打ったこともあった」とのことで、現在の自宅(テキサス州サンアントニオ)近くにある馴染みのゴルフショップを通じ、ミウラの米国支社に連絡。製品を手にすると、「ヘッドをほとんど削ることもなくそのまま使用できた」という。

同社は兵庫県に拠点を置く1977年に創業のクラブメーカー。独自製法により高精度に仕上げられた軟鉄鍛造アイアンは、かねて海外でも高い評価を受けてきた。18年からは海外展開を活発化させる方針を打ち出しており、PGAツアーの選手にとってより身近なブランドになる可能性がある。

「MB-5005」アイアンのフェース。摩耗がほとんど見られない

契約を結んでいるわけではないが、「WGCメキシコ選手権」では同社のロゴが入ったキャディバッグも使用(現在は別メーカーのもの)。「弾道やスピン量も理想的でコントロールしやすい。それになんといっても打感が良いんだ。アイアンとしての性能は申し分なく、満足しているよ」と話すほど惚れ込んでいる。「驚かされる一つのポイントは、すでに約1年半使用しているが、フェースの磨耗がほとんどないことだ」

PGAツアーの会場には同社の調整用の機材が入った大型バスはない。常に帯同する担当者もいないが、「ヘッドをいじることはほとんないんだ。どうしても必要なときはサンアントニオに戻った時にショップで調整している」とのことだ。

「MB-5003」アイアン
「MB-5005」アイアン
「ICL-601」のフェース
中空構造のアイアン型ユーティリティ「ICL-601」
バッグに入る三浦技研のアイアン
耐久性の強さもお気に入りのポイントだという
三浦技研のロゴ入りキャディバッグを使用していたことも