スプーンはテーラーメイドが4割超え/世界トップ50のセッティング事情
2017年の「全米オープン」最終日18番。ブルックス・ケプカが3Wで放ったティショットの飛距離は、379.3ydを記録した。フェアウェイウッドで300yd級のドライブをみせる猛者たちが選ぶ1本は―。新型コロナウイルス感染拡大の影響で凍結中の男子世界ランキング50位の選手のクラブセッティングから、一流のトレンドを探ります。
3ウッド=ロフト15度前後のシェアを調査
選手によってバッグに入れるフェアウェイウッドの本数にばらつきがあるため、ここでは3番ウッドに相当するロフト15度前後の1本に絞ってシェアを調べた。
NO.1は21人が使用するテーラーメイド。ロリー・マキロイ(北アイルランド)、ジョン・ラーム(スペイン)、ブルックス・ケプカ、ダスティン・ジョンソンと世界トップ5に名前を連ねる4人から選ばれ、10人ずつで続くタイトリストとキャロウェイに差をつけた。世界ランク10位以内ではテーラーメイドが6人、タイトリストが4人となっている。
モデル別最多はタイトリスト「TS2」
モデル別で最も多かったのがタイトリストの「TS2」。アダム・スコット(オーストラリア)、ウェブ・シンプソン、ゲーリー・ウッドランド、イム・ソンジェ(韓国)、キャメロン・スミス(オーストラリア)、アン・ビョンフン(韓国)の6人が使用する。
42%を占めるテーラーメイドでは、タイガー・ウッズや松山英樹が使う「SIM MAX」とパトリック・リードやトミー・フリートウッド(イングランド)が使う「M6」が5人ずつ。1Wでモデル別最多9人だった「SIM」はマキロイ、ラームら4人。キャロウェイの「マーベリック サブゼロ」と並ぶ全体4番手という結果になった。
ヘンリック・ステンソン(スウェーデン)は、昨年10月に長年愛用してきたキャロウェイの「DIABLO Octane」という2011年に発売されたモデルの3Wに別れを告げ、話題になった(現在は同社の「エピックフラッシュ サブゼロ」を使用)。
少数派ではケプカが2017年発売のテーラーメイド「M2ツアー」、パトリック・カントレーが2014年発売のタイトリスト「915 F」、今季PGAツアーに昇格したスコッティ・シェフラーにいたっては2012年発売のナイキ「VRPRO リミテッドエディション」をバッグに入れている。トッププロたちの間で必ずしも最新鋭機にスイッチしない傾向もあるといえそうだ。