「いま僕はココにいます」Vol.59 デンマーク編
人は彼のことを“旅人ゴルファー”と呼ぶ。川村昌弘・25歳。2012年のプロデビューから活躍の場は日本だけでなく、ユーラシア大陸全土、そのまた海の向こうにも及ぶ。幼い頃から海外を旅することこそが夢で、6年間のプロ生活で巡った国の数は実に40に到達。キャディバッグとバックパックで世界を飛び回る渡り鳥の経路を追っていこう。
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プロゴルファーの川村昌弘です。
いま僕は、オールボーにいます。
今週は「メイド・イン・デンマーク」に出場します。欧州ツアーの出場は3週ぶり。デンマークの首都コペンハーゲンから、レンタカーを借りて約4時間のドライブで島を移動してきました。
フライトの乗り継ぎを除いて初めて降り立ったデンマークでは、日本でいえば北海道のような景色の中を走ってきました。ホテルもこじんまりとしていますが、新しくてきれい。近くにコインランドリーもあって、快適な一週間を過ごせそうです。
会場のハイマーランド ゴルフ&スパリゾートでは、欧州ツアーらしい、ギャラリーを喜ばせるための独自の“仕掛け”が用意されています。中でも、わずか262ydのパー4である14番は選手が1オンに成功すると、スタンドのギャラリーにハイネケンのビールが振舞われるんです!
選手は前のホールを終え、屋根のある特設テントの中を通り、その場でお客さんの声援を浴びながらティに向かいます。一般営業の日は400yd近いホールですが、プロがプレーすると、全員が谷の手前で第1打を刻むような“何の変哲もない”パー4になることもあっての試みです。ティエリアはスタンド脇のステージに設けられ、地面は人工芝。1打目で“刻みようがない”つくりになっているため、ほとんどすべてのプロが1Wや3Wで狙っていくことでしょう。ファンサービスを前面に打ち出して考えられたホールなんです。
アジアンツアーとの共催ゲームも多いシーズン前半戦を終え、ここからはいよいよ欧州中心の遠征になります。日本での「ダイヤモンドカップ」を終えて、こちらに来る前にはベトナム・ハノイで痛めていた首のケアを受けました。筋膜リリースという治療を3日間きっちり。連日2時間以上、スタッフのみなさんの力を借りて順調に回復してきていると実感できます。もう一度、気持ちを入れ直してプレーしたいと思います。
〈今週のランチ〉
コペンハーゲンからの道すがら、サービスエリアに寄りました。食べた90クローネ(約1134円)のハンバーガーはポテト付きでなかなかの味。それよりも気になったのが、テーブルの前にあった北欧らしい(?)不思議なオブジェでしたが…。