「いま僕はココにいます」Vol.143 ドイツ編
人は彼のことを“旅人ゴルファー”と呼ぶ。川村昌弘・28歳。2012年のプロデビューから活躍の場は日本だけでなく、ユーラシア大陸全土、そのまた海の向こうにも及ぶ。幼い頃から海外を旅することこそが夢で、キャリアで巡った国と地域の数は実に70に到達。キャディバッグとバックパックで世界を飛び回る渡り鳥の経路を追っていこう。
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プロゴルファーの川村昌弘です。
いま僕は、ミュンヘンにいます。
今週は欧州ツアー(DPワールドツアー)「BMWインターナショナルオープン」に出場します。ドイツのコースはとにかく池が多く、ここゴルフクラブ・ミュンヘンアイヒリードも水をたたえたペナルティエリアが口を開けています。各ホールでひとつクリアしたと思っても、ずっと油断できません。
さて、ここ2週はオープンウィークもあってオフにしました。同じドイツ、ハンブルクでの「ポルシェ ヨーロピアンオープン」を終えて、いったん日本には帰らず…、行き先は東南アジア。10日間ほどタイに滞在してリフレッシュと練習に励みました。
今年2月に出場したアジアンツアー「ロイヤルズカップ」が行われたバンコク郊外のカンチャナブリー。前回、旅をする時間もなく、足を運べなかった国立公園を訪問してきました。エラワンの滝という、タイで最も美しいと評判のスポット。7つの滝が連なり、全長は1500mもあるそう。大自然に包まれて気持ちよくなる年齢にもなりました…(※編集部注:今週25日に29歳に!)。
タイではすでに出入国時のPCR検査などは不要になり、移動もスムーズ。そして何より練習環境に優れています。ドライビングレンジやショートゲームエリアが充実しているのはもちろん、午前と午後でいずれもスループレー。多少混んでいても、ほとんどのケースで4時間で18ホールを回ることができます。
直近の「ポルシェ ヨーロピアンオープン」では難コース、ロングコースで5位に入ることができました。クラブ調整を進めている段階で、思いのほか早く好結果が出てひと安心。シーズンが本格化するにあたって弾みになりそうです。
今週は金谷拓実選手、そして比嘉一貴選手も一緒に出場します。練習日にも会うことができました。ジュニア時代に知り合った比嘉選手も、ちゃんと大人に! もともとめちゃくちゃうまい選手なので今シーズンの国内ツアーでの活躍にも納得です。
彼らは7月の「全英オープン」(スコットランド・セントアンドリュース)にも出場予定。資格を持っていない僕は今大会の後、スコットランドに飛んで1日36ホールの予選会に挑戦してきます。その直後にアイルランドにわたって再び欧州ツアー。タフな遠征が続きますが、楽しみながらしっかり頑張ります。