「いま僕はココにいます」Vol.114 スウェーデン編
人は彼のことを“旅人ゴルファー”と呼ぶ。川村昌弘・27歳。2012年のプロデビューから活躍の場は日本だけでなく、ユーラシア大陸全土、そのまた海の向こうにも及ぶ。幼い頃から海外を旅することこそが夢で、キャリアで巡った国と地域の数は実に70に到達。キャディバッグとバックパックで世界を飛び回る渡り鳥の経路を追っていこう。
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プロゴルファーの川村昌弘です。
いまぼくはヨーテボリにいます。
今週はスウェーデンで欧州ツアー「スカンジナビア・ミックス Hosted by ヘンリック&アニカ」に出場します。バルト海に面したストックホルムとは反対側、半島の西側、海の向こうにはデンマークが位置します。
2週前にコペンハーゲンで借りたレンタカーでの旅が続きます。前週、ドイツ・ハンブルクでの試合を月曜日に終え、その日の午後に出発。予定では8時間半でつくところを、ちょっと道を間違えて結局9時間以上かかりました。到着したのは午後11時でした。
スウェーデンの英雄、男子メジャー王者のヘンリック・ステンソンと歴代最高の女子ゴルファー、アニカ・ソレンスタムがホスト役を務める今大会は、ツアーでは世界初の試み。男子と女子の選手が同じフィールド、同じコースで1つの優勝タイトル、賞金を争います。プロアマ戦ではその発案者の方と一緒に回りました。
予選ラウンドで僕はアメリカのショーン・クロッカー選手、そして女子のクリスティーネ・ヴォルフ選手と同じ組でプレーします。オーストリア代表として2016年には「リオデジャネイロ五輪」にも出場したそうです。普段は女子プロと真剣勝負をすることはないので、なんだか不思議な感じもします。
違いはティイングエリアだけ。女子選手が短くなります。グリーンは男子もスピンでなかなかボールを止めるのが難しそうなほど硬いので、フェアなコンディションになりそうです。ゴルフならではのプレースタイルですが、ありそうでなかった試合。面白そうです。
新型コロナ禍でしばらく続く“バブル生活”。ツアーが再開してから選手関係者はどこの国でも日々、コースとホテルの往復がルールとして決められていましたが、今週は外食が許可されました。プロアマのゲストの方にお勧めの「meet」というレストランを予約していただきました。ステーキもおいしくて、久々のリフレッシュタイムになりました。