アジアンツアー

「いま僕はココにいます」Vol.15 スリランカ後編

2017/06/28 18:01
スリランカ旅の後編。ここはシーギリヤ・ロックの頂上

人は彼のことを“旅人ゴルファー”と呼ぶ。川村昌弘・24歳。2012年のプロデビューから5年間で巡った国の数は20以上。活躍の場は日本だけでなく、ユーラシア大陸全土、そのまた海の向こうにも及ぶ。世界を旅することこそが、幼い頃からの夢だった。傍らにはキャディバッグと小さなスーツケース。ゴルフで旅する渡り鳥の経路を追っていこう。

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プロゴルファーの川村昌弘です。
いま僕は、キャンディにいます。

タイでの試合を終えてやってきたスリランカ

前回お伝えした、スリランカの旅の後編です(前編はこちら)。西海岸の都市コロンボから内陸部へ。アジアンツアーで親交のあるミスン・ペレラ選手に案内してもらい、ディープな旅をしてきました。

キャンディは歴史深い土地。仏教伝説が数多く残され、この町全体と、ダラダー・マーリガーワ寺院にある「仏陀の歯」が世界遺産に指定されているんです。さらに北に100kmあまり行ったシーギリヤという町も世界遺産。5世紀にジャングルの中に造られたシーギリヤ・ロックという、巨大な岩の宮殿の遺跡です。

天空の宮殿とも呼ばれた遺跡、シーギリヤ・ロック

岩山の周りに設けられた階段を歩いて上り、高さ約200mの頂上へ。初めて自分が高所恐怖症なんだと分かりました…。高いビルや観覧車はなんてことないんですが、足の下から風が吹く階段は怖いのなんのって。それでも登り切れば、最高の景色(一番上の写真)がひろがっていました。

高さ約200mの頂上に行くには岩山の周りを階段で登ります。怖かった・・・

今回、案内役を買って出てくれたペレラ選手は、いつもニコニコしているナイスガイ。アジアンツアーでは昨年シードを落としてしまいましたが、みんなから愛されています。コロンボからシーギリヤまでは高速道路がなく、150kmあまりを5時間かけてドライブ。その間ずっと「退屈していないか?」「体は大丈夫か?」と気にかけてくれました。道中では露店に立ち寄り、ローカルフードや珍しい果物に挑戦させてくれたりして…。赤いバナナを食べたのは初めてでした。

スリランカで出会った人々。一番左は果物屋さんです

スリランカの旅は彼の人柄があって楽しむことができました。ゴルフを通じて知り合った異国のプロの仲間と、ゴルフを目的にしない旅をするのは、なかなかできることではありません。「僕の国を紹介したい」と言ってくれたことが本当にうれしかったし、これが自分の生き方なんだと改めて実感することができました。

6月25日に24歳になりました。今年もよろしくお願いします。

<今週のブレックファースト>
スリランカの伝統的な朝食です。パンを真ん中の豆のカレーをつけて食べます。ナンではないところがインドとは違うところ。カレーも油分が少なく、とてもヘルシー。ココナッツの香りもするので、タイ料理にも近い感じがしました。飲み物はスリランカといえば紅茶です。滞在中はミルクティばかり飲んでいました。

スリランカでの朝食は優しい味でした