テーラーメイドのステルス2 シェフラー好感触「安定している」
昨年のこの時期、スコッティ・シェフラーはPGAツアー未勝利で用具契約フリーの選手だった。それ以降、多くのことが変わった。
シェフラーは昨年4月のメジャー「マスターズ」で優勝を遂げるなど2カ月間でツアー4勝をマークし、PGAツアー年間最優秀選手に輝いた。その波乱万丈な2カ月間の中でテーラーメイドと用具契約を結んだ。
2022年にシェフラーが行った用具変更で最も目を引いたのは、年始に行ったテーラーメイド ステルスプラスドライバーへの変更、そして「世界ゴルフ選手権デルテクノロジーズマッチプレー」で優勝する前に行ったテーラーメイド ステルスフェアウェイウッド(16.5度)への変更だった。
なんと、この時テーラーメイド ステルスフェアウェイウッドは、彼が10年間使い続けたナイキVRプロフェアウェイウッドと入れ替わったのである。
そして今、シェフラーは時間をいたずらに浪費することなく、テーラーメイド最新にして最長のクラブへのアップグレードを行おうとしている。彼は今週の「セントリー トーナメントオブチャンピオンズ」に際し、バッグにテーラーメイド ステルス2プラスプロトタイプドライバーとステルス2の3番ウッドを入れている。
シェフラーは昨季、ドライビングディスタンス(平均飛距離)で19位(311.6yd)につけ、フェアウェイキープ率を100位とした。そして、シェフラーは開幕前日に新型のステルス2ドライバーはセンターを外したときのショットの安定感が上がっていることから、後者のランキングを押し上げるのに役立つだろうと述べている。
「試打のプロセスは自分にとってとてもシンプルなものだった。とても簡単なフィッティングだった。このドライバーのフィッティングをしていた際、最初に気付いたのは、とても安定しているということ。仮に左方向へ打ってしまっても、常に左サイドで耐えてくれるし、別のヘッドで右方向へ打ち出してしまっても、そちら側で耐えてくれるんだ」
「だから、僕が気付き、心を躍らせたのは、いかに安定しているかについてだった。移行はとてもシームレスだった。この冬、僕はキングダム(カリフォルニア州カールスバッドにあるテーラーメイドのフィッティングセンター)に行って、とりあえずこのドライバーを打ってみたのだけど、数値は良い感じでマッチしていたし、断然安定していると感じたので、実戦投入することにしたんだ」
彼のドライバーはかなり新しいものであり、その実、テーラーメイドはまだこのドライバーの設計に関する技術的な情報を開示していない。USGAの適合クラブリストにも、今週に載ったばかりである。
シェフラーの新しいステルス2プラスドライバーの写真から判断する限り、テーラーメイドは前モデルのステルスドライバーで初めて導入した60層のカーボンからなる赤いツイストフェースは、そのまま踏襲したようだ。テーラーメイドによると、この赤いカーボン製フェースは最近のドライバーで標準的なチタンに比べ、より速いボール初速を実現するとのこと。
とはいえ、一見しただけでも、テーラーメイドが新しいステルス2プラスドライバーに、ステルスプラスから変更を加えたことは分かる。クラウンは先代に比べ、より光沢が増したようであり、ソールには前部に再設計されたスライド式可変ウェートが装着されているように見える。
ただ、シェフラーはヘッドこそ新型でロフト角8度のステルス2プラスへ乗り換えたものの、シャフトに関しては2022年を通じて使用した藤倉コンポジット ベンタスブラック7Xシャフトを引き続き使っている。
さらに、シェフラーはフェアウェイウッドも新型のステルス2の15度へとアップグレードしている。シェフラーは水曜日に新しいフェアウェイウッドを試打する際、まず確認するのは、そのクラブが彼のセットの番手間の飛距離を作り出す上で、求められる正しい飛距離を出せるかどうかだと説明した。その上でフェアウェイウッドに望む様々な種類のショットを打てるかどうか確かめる。
「僕はいつだって(新しい3番ウッドについて)まずは飛距離を確認する。僕らがフィッティングする際は、最初にしかるべき飛距離が出るかどうかを確認し、その上で、自分の全てのショットを打てるかどうか確かめるんだ。今回最初に気付いたのは、よりボールに対して打ち込めるように感じたところであり、それについてワクワクしたね。フロントエッジの据わりが、よりスクエアになったので、見た目が良くなったんだ」
シェフラーの使用するテーラーメイドのステルス2プラスドライバーと、ステルス2フェアウェイウッドは現時点でリリースされておらず、未発表でもあるが、シェフラーはその新しいデザインについて、すでに満足している様子である。
(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)