米国男子ツアー

アルディラの新シリーズ「アセント」シャフトとは

2021/02/03 08:15
アルディラの新シリーズ・アセントのラインアップ(提供:GolfWRX、PGATOUR.com、アルディラ)

インパクトがより安定したシャフトであれば、ゴルファーはボールをより遠くへ、真っすぐ飛ばせるようになる。アルディラの最新シリーズであるアセントシャフトはまさにそれを実現するために設計された。

この新たに発売されたシリーズのシャフトには、アセントレッド、そしてアセントウルトラライトモデルがある。アセントレッドはPGAツアープロを含め、力があってヘッドスピードの速いプレーヤー向けの重くて硬い低スピンモデルのシャフトである。一方、フライドライブという高パフォーマンスの釣り竿とVEIL(ヴィスコエラスティックアイソレーションレイヤー)の技術により、重量を加えることなく力強さと安定性を両立したアセントウルトラライトは、軽量かつ高打ち出し角でスピン量の多いシャフトを求めるプレーヤー向けのシャフトとなっている。

このアセントファミリーの新メンバーの特徴は類似しており、いずれも航空宇宙科学素材が使われ、現代ドライバーのヘッドパフォーマンスに合わせたしなり方をするよう設計されている。これに加え、このアルディラの新シリーズには、同社がインパクトスタイビライゼーションゾーンと名付けた、シャフト先端部分の硬さを増すことでインパクト時のヘッド挙動を安定させる技術が搭載されている。

インパクトでヘッドが安定することにより、より一貫した弾道、芯でのコンタクト、そしてオフセンターヒットによる分散の減少が実現する。

アルディラゴルフの製品企画開発部長であるゼーン・ナッタルは、このアルディラのシャフトについて次のように述べた。

「我々はインパクトで限りなく安定感があり、振り心地の滑らかなシャフトを生み出す機会に恵まれました。我々の開発したインパクトスタイビライゼーションゾーンにより、重心をよりクラブヘッドに近づけることができ、これにより、フェースが安定し、分散の度合いがタイトになり、スピン量が適正になります。ヘッドスピードが速くなると、プレーヤーはまずフェース中央でのヒットを求めるようになります。アルディラアセントは独特で革新的なアプローチにより、インパクトでのクラブヘッドの安定化を実現します」

ナッタルによるとアセントファミリーは、カールスバッドに本社を置く同社が開発した新たな技術革新の“氷山の一角”に過ぎないとのこと。以下の図は、GEARSと呼ばれるハイテクモーションキャプチャシステムを使用して作成された、標準的なシャフトとインパクトスタイビライゼーションゾーンを搭載したアセント製シャフトの比較である(下が今作のデータ。インパクトが中央部分に多いことがわかる)。

アルディラによる通常シャフトとアセントを使用した際のインパクトの違い(提供:GolfWRX、PGATOUR.com、アルディラ)

さらに新技術の詳細を掘り下げると、インパクトスタイビライゼーションゾーンは、クラブヘッド側の重量増加のためにシャフト先端に配置された重いタングステン素材のパーツとの組み合わせで機能しており、これにより最適な打ち出し条件を生み出す力を強めていることが分かる。これらの要素が組み合わさることにより、新しいアセントのシャフトは、低スピン性能と精度を保ったままボール弾道の頂点を高めることに成功した。

アルディラレッドのツアーシーディングはまだ始まったばかりだが、アルディラのツアーレップ、ラスティ・エステスによると、試打におけるツアー選手たちの反応は上々とのことである。

「我々は昨年のフェデックスカッププレーオフから密かにアセントのテスティングを始めましたが、何よりも、様々な異なるタイプの選手たちから好反応を得たことに驚かされました。これは単に安定しているだけではなく、幅広い打ち方を補完するツアーレベルのシャフトであり、これにはフィッターとしてかなり興奮しますね」

また、同社サイトの仕様一覧を見ても分かる通り、このシャフトは“幅広い”フレックスと重量から自分に合った物を選ぶことができる。

冒頭でも触れた通り、アセントシリーズにはアセントウルトラライトも含まれており、これにはフォーカスドマステクノロジー(FMTTM)と手元の重量、更にはフライドライブテクノロジーが搭載されている。その名の通り、アセントウルトラライトの重量は、41~48グラムとなっており、PGAツアーの標準的なシャフトより20~30グラム軽量となっている。

アルディラアセントシャフトは、PGAツアーでは「ザ・アメリカンエキスプレス」より実戦投入されているのが目撃されており、現在は希望小売価格300ドルで販売されている。

(協力/GolfWRX、PGATOUR.com)