J.ダフナーが負傷からPGAツアーに復帰
By Chris Reimer, PGATOUR.COM
2013-14シーズン後半を首の負傷により欠場したジェイソン・ダフナーが、マレーシアで開催される「CIMBクラシック」でPGAツアー復帰を果たす。2012年に世界ランキング7位にまで浮上したダフナーは、スターダムにのし上がったフォームを取り戻すことを目標に掲げている。
しばらく戦列から離れていたダフナーは、長髪という新たなルックスを手にし、いくぶんか体重も増えたようだ。
先週ヨーロッパツアー大会である、オーストラリアで開催された「ISPS HANDA パースインターナショナル」に出場し、23位タイで終えた。復帰初戦での手応えについて、本人は、こう話している。
「また大会に出場して競い合えたのは良かったし、今の健康状態がどの程度かどうかを、実際にゴルフをプレーして確認した。1週間を通して良い状態だったよ。楽しい1週間だった。試合勘が鈍っていたおかげで、普段ならしないようなボギーも叩いてしまったけれど、バーディも多く取れた。色々と良い面もあったから、これから前に進むのに勇気づけられた」
ダフナーにとっては、「CIMBクラシック」が復帰後初のPGAツアー大会となる。最後に出場したのは、2013-14シーズンの「全米プロゴルフ選手権」で、前年王者はタイトルを守ろうとしたが、首の負傷により棄権を余儀なくされた。
「肩、首、それに筋肉疲労の問題を抱えていて、それが首の神経を圧迫していた。おかげで腕が麻痺してしまって。棄権した後は、6週間から8週間はなにもできなかった。最初の6週間は、ほとんど何もできなくて、とにかく治療を受けた。それから少し肩の強化トレーニングを再開させて、徐々にほかの部分も鍛え始めてから、ゴルフに戻った」(ダフナー)
それまで怪我による欠場を経験したことがなかったダフナーは、休んでいた間、試合に出場している時にはわからなかった喜びを実感したという。
「遠征に出て、大会に出場している時には、“普通の生活”をありがたく思うことはなかったと思う。(怪我によって)自宅でゆっくりできたよ。大好きな大学フットボールを見たりね(ダフナーはオーバーン大出身)。ほかにも新しい経験をした。家で料理をする日も多かったよ。遠征に出ている時とは異なる生活をしたんだ。怪我をしたのは残念だったけれど、そこまで気持ちが沈んだというわけでもなかった」
PGAツアー3勝をあげているダフナーは、先週オーストラリアで開催された大会に続き、今週はキャリア3度目となる「CIMBクラシック」出場を果たす。フェデックスカップのポイントが付与される公式な大会は、マレーシアのクアラルンプール近郊で行われる。同大会でダフナーが記録した最高順位は、2011年の10位タイだ。
「異なるコース、異なるスタイルの大会に出場することで自分の成長に繋がると思うし、腕試しにもなる。アジアでは、アメリカにはないものが見られる。それが自分を成長させてくれるんだ」。
「CIMBクラシック」は、アジアンツアーとの共催で行われ、同ツアーのトップ10プレーヤー、そしてマレーシア国内にいる世界ランキング上位2名を含む総勢78選手が出場する。昨年の大会には、タイのキラデク・アフィバーンラトがアジアンツアーから出場し、プレーオフに進出した2選手と1打差の3位タイで終了。ゲーリー・ウッドランドとのプレーオフを制したライアン・ムーアが優勝し、幕を閉じた。
ダフナーは、アメリカ国外での大会出場に関して、「グローバルな世界でプレーして、世界にいる選手と競い合ってみたい。アメリカのツアーも素晴らしいけれど、常に同じ相手と戦っていると、満足しなくなってしまう。違う国に来て、ゴルフファンに自分達のプレーを見てもらえるのは良いこと。それが自分のゴルフの世界を広げてくれる。そう言えると思うし、自分のゴルフの限界も広がっているんじゃないかな」と語った。
さらに、こう続ける。
「この大会には出場したことがある。たしか、異なる2つのコースでプレーした記憶があるね。僕は海外での大会出場が好きだし、マレーシアに来ることも、ここでゴルフをプレーするのも好きなんだ。『CIMBクラシック』は素晴らしい大会で、選手達の視野、それにゴルフ自体に幅をもたせてくれる。普段はPGAツアーが開催されない地域で、世界ベストのプレーをファンに見せられるからね」
ダフナーは、マレーシアを含むアジア圏内で高まるゴルフ熱に貢献できることに興奮していると話す。
実戦復帰から1週間が経過した今の体調を問われると、「感触は良くなっている。毎日のように感覚は変わるんだ。違う日には、もっと良い感触を得られる時もあるからね。アメリカで2週間半くらい練習していたので、今は状態も良いよ」と語った。