2017年のクイッケンローンズナショナルはTPCポトマックで開催
PGAツアー2016-17シーズンに行われる「クイッケンローンズナショナル」が、メリーランド州のTPCポトマック at アヴェニールファームで開催されると、現地2日にツアーオフィシャル、タイガー・ウッズ財団、そしてクイッケンローンズが発表した。
TPCポトマックでのPGAツアー大会開催は、2006年以降はじめて。
同コースは以前TPCアヴェニールという名称で知られ、1987年から2006年まで「ケンパー選手権」の開催コースとして使用された。同コースのゴルフコースとクラブハウスは、2008年から数百万ドルの費用を投じ、リノベーションされた。
「クイッケンローンズナショナル」で2度の優勝を誇り、タイガー・ウッズ財団代表も務めるウッズは、「我々の財団はワシントンDCエリアでの活動に力を入れている。このエリアには学習センターを3つ設置し、学生向けのアール・ウッズ奨学金制度も提供している。『クイッケンローンズナショナル』を、高い技能を持つ我々にとって新たな挑戦となるトップコースで開催出来ることに興奮している」とコメント。
PGAツアー共同上級執行役員のチャーリー・ジンクは、「アヴェニールファームにあるTPCポトマックで開催される2017年の『クイッケンローンズナショナル』は、選手たちにとって厳しい試練となるだろう。2008年の改修工事により、以前このコースでプレーした経験のある選手も、まったく異なるコース、そして施設になっていると実感するはず。3年後の『クイッケンローンズナショナル』が非常に楽しみだ」と語った。
2015年の「クイッケンローンズナショナル」は7月27日から8月2日にかけてヴァージニア州ゲインズビルのロバート・トレント・ジョーンズ・ゴルフクラブで、そして2016年の大会はメリーランド州のコングレッショナルカントリークラブで開催される予定。2007年から始まった同大会は、過去2大会を除いて全てコングレッショナルで開催されている。例外となったのは2010年と11年の大会で、両年ともペンシルバニア州のニュートンスクエアにあるアロニミンクGCで開催された(11年はコングレッショナルで『全米オープン』を開催した関係から)。
クイッケンローンズの上級執行役員ビル・エマーソンの声明は以下:
「『クイッケンローンズナショナル』は、ワシントンDCが誇るスポーツイベントで、全米中のゴルフファンがビッグネームのプレーを見るために街を訪れる。2014年からタイトルスポンサーとして大会開催に加わったが、初年度の大会で大きな成功を収められた。コングレッショナルとタイガー・ウッズ財団によるチームが素晴らしい仕事をしてくれた。2017年にTPCポトマックで開催される大会も、ファン、選手にとって素晴らしいイベントになると確信している」。
1986年にオープンした同コースは、改修工事完了と共にTPCポトマック at アヴェニールファームと改名された。トーナメントのレベルと質を高めるため、競技レベルを向上させる変更が多く加えられ、審美性も追求したという。
18ホールすべてが改修され、難易度もアップ。10、11、13番ホールは完全にコースデザインを変更し、コースの全長も7,139yd(パー70)に拡張。最新式の灌漑システムを採用し、審美性と利便性を伴った暴風雨時の雨水対策システムも4、5、6、10、11番ホールに設置された。その他、全バンカーが再設計され、全18ホールのグリーンとコース景観も刷新。練習場とショートゲームエリアも拡張された。
もう1つの目玉は、コースエリアに流れるポトマック川の支流ロックラン・ストリームヴァレーの復元だ。復元工事の際には、12エーカーほどの湿地帯を川とコースの間に加え、更に15エーカーの範囲に木々も植えた。
改修工事終了後の2010年には、「コンステレーション シニアプレーヤーズ チャンピオンシップ」、2012年と13年にはウェブドットコムツアーの「ミッド・アトランティック・チャンピオンシップ」が開催された。
TPCポトマックゼネラルマネージャーのマイケル・サリバン氏は、「改修工事終了後としては初めてPGAツアー大会を開催出来ることになり、非常に興奮している。工事終了後、これまでにウェブドットコムツアーの2大会、そしてシニアのチャンピオンシップを開催し、街を訪れた多くの選手達もコースを訪れてくれ、上々の反応を得られた。改修工事後に開催された大会の優勝スコアは、8アンダー前後だったと記憶している。20アンダーが記録された2006年当時のコースとの違いは明らかだ。2017年の大会結果がどうなるか、楽しみにしている」と話している。
「クイッケンローンズナショナル」では寄付金を集め、地元で活動しているタイガー・ウッズ財団やローカルチャリティ団体に焦点を当てている他、軍関係者へ敬意を表する活動も行っている。
2014年の大会優勝者はジャスティン・ローズで、過去の大会ではチェ・キョンジュ、アンソニー・キム、ニック・ワトニー、ビル・ハース、ウッズが優勝した。
タイガー・ウッズ財団はワシントンDC内の3ヵ所で学習センターを開設(米国内ではクアンティコの海軍施設内のセンターを含め6ヵ所)。小学5年生から高校3年生までを対象に奨学金制度を提供し、センターでは科学、工学、技術、数学のカリキュラムの他、大学レベルのプログラムの受講も出来る。センターで学ぶ学生は、大学進学も視野に入れつつ、学校から社会に出るまでの論理を学べる。学習センターに加え、ワシントンDC内では、アール・ウッズ奨学金制度による25ものタイガー・ウッズ財団の奨学金プログラムが提供されている。