フロリダで復調のカギをつかんだG.オギルビー
先週の「ザ・ホンダクラシック」は、ジェフ・オギルビー(オーストラリア)にとって全てがお膳立てされた素晴らしい舞台となった。
同大会を2位で終えたオギルビーは「自分が正確にボールを打てていたのは分かっていたので、その調子で打ち続けていただけ」と語った。「今週は調子が良かったね。(不調で下位に低迷していた時間が)長かったからね。素晴らし結果になったよ」。
オギルビーは直近4試合ですべて予選落ちという状態でホンダクラシックに挑んだ。その4試合のトータルスコアは通算18オーバーと散々たる成績だった。前週を迎えるまでの2013年シーズン、彼が「70」以下でホールアウトを終えたラウンドは、わずか2ラウンドだけ。昨年の「全米プロゴルフ選手権」で11位となったが、その時2位争いをしており、優勝したロリー・マキロイははるか遠い存在にすら思えた。
「あの時とは少し状況が変わったね…、うん、しばらく時間が経ったから」と、オギルビーは振り返る。彼が最後にチャンピオンになるチャンスを得たのは2011年の「BMW選手権」だったが、その大会は3位で終えた。これから多くの大会がフロリダで行われていることが、彼の地の利となれば良いのだが。先週の彼は、一年の始まりはいつもこのトーナメントに照準を合わせている、といった話をしていた。
西海岸には、独特のポアナ芝のように、ややこしいコースが点在する。しかしフロリダスイングの初戦で2位となった彼は、幸先のよいスタートを切れたと思っているに違いない。事実、今季のツアーはここから始まると、他ならぬ彼自身が思っているのだから。
「西海岸での大会終盤、世界ランキングが急落していくのを感じていたよ」とオギルビー。「先週の大会でトップ50以内に戻れたことは本当に嬉しいね。この先の数週間、どこかで良い成績を残せば、上位で安定できると思うよ」。
今週のトランプ・ドーラルは、流れをつかむには絶好の場所のようだ。それはなぜか。まずは予選落ちがないこと。さらにオギルビーは過去、この大会で非常に良い成績を残しているからだ。2008年には優勝、その前の年は3位に入っている。
そして最後に、先週の勢いがある。ホンダクラシックのファイナルラウンドでは、アンダーパーでプレーしたのはわずか5人。オギルビーはその中の1人だった。16番でバーディをかけたチップショットを成功させ、パー3の17番ではティショットをピンそばにつけた。最後にバーディを奪い、優勝したマイケル・トンプソンに2打差の2位に食い込んだのだ。
先週の大会を2位で終えたことから、今週の大会では、長らく不調に苦しんでいたオギルビーに注目が集まるだろう。彼は今、2005年以来、しばらくの間遠ざかってしまっているマスターズへも、一歩一歩近づこうとしている。「先週の大会では優勝できなかったけれど、結果には満足している」と彼は言う。「非常に嬉しい驚きだった。いや、驚きというよりも、いかにプレーしたら勝てるのか、(ゴルファーとしての本能を)忘れていなかった自分に満足だったよ」。