2019年 全米オープン

4打差ケプカ 114年ぶり3連覇はレジェンドへの道をまた一歩

2019/06/16 12:36
ブルックス・ケプカは4打差から史上2人目の大会3連覇を目指す

◇メジャー第3戦◇全米オープン 3日目(15日)◇ペブルビーチGL(カリフォルニア州)◇7075yd(パー71)

ブルックス・ケプカが114年ぶりの偉業達成に望みをつないだ。4アンダー6位から3バーディ、ボギーなしの「68」で回り、通算7アンダー。最終日は単独首位のゲーリー・ウッドランドを、最終組のひとつ前の組から4打差で追う。

この日一番のピンチは、絶妙なタッチで乗り切った。フェアウェイからの第2打を大きく左に曲げた15番、ラフからのアプローチでグリーンをオーバーさせた直後、カラーから9mを沈めてパーを拾った。「きょうはもっとバーディを獲れた感覚があったんだ。良いパットがたくさん打てたから。全然入らなかった。15番を除いてはね。すごいパーになった。あれはとても満足だ」。3日間のパーオン率78%は全体1位。パッティングが復調すれば、大いに逆転の可能性がありそうだ。

29歳には5月の「全米プロ」に続くメジャー連勝、1905年のウィリー・アンダーソン(スコットランド)以来、史上2人目の3連覇がかかる。

それだけではない。次のタイトルはレジェンドたちにまた一歩近づくもの。20代のうちに現行の4大メジャーで5勝を挙げた選手はこれまでタイガー・ウッズ(10勝/通算15勝)、ジャック・ニクラス(7勝/通算18勝)、ボビー・ジョーンズ(7勝/通算7勝)だけ。年間メジャー2勝を2年続けて達成した選手はウッズ(2005年マスターズ&全英オープン、06年全英オープン&全米プロ)しかいない。

「いまやっていることをやり続けるだけ。僕はいま、明らかに何をやってもうまく動いている。たくさんバーディを獲って(上位に)プレッシャーをかけたい」と残り18ホールを見据えた。「すべてのメジャーでずっと良い位置にいる感覚がある。オーガスタ(4月のマスターズ)でも2位だった。必死に追いかける必要はない。成り行きに任せたい。勝てたら本当に素晴らしい。勝てなかったら、“僕の週”ではなかったということ」。ただただ、余裕が漂う。(カリフォルニア州ペブルビーチ/桂川洋一)

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