2019年 全米オープン

気持ちは「地区オープン」 メジャー初挑戦・堀川未来夢の強心臓

2019/06/14 13:13
堀川未来夢は国内メジャー優勝の翌週に海外メジャーの舞台に立った

◇メジャー第3戦◇全米オープン 初日(13日)◇ペブルビーチGL(カリフォルニア州)◇7075yd(パー71)

5月に三重県で行われた最終予選会を通過した堀川未来夢が2オーバーの77位タイで滑り出した。4人の日本勢では16位タイの松山英樹に次ぐ順位でのスタート。初めてのメジャー出場にも「緊張はしなかった」と強心臓ぶりをのぞかせた。

風がより強くなった午後のプレーは、開始8ホールで4オーバー。ズルズルいきそうな展開は、強く持ち直したハートで断ち切った。「勇気を持って、攻めの姿勢がいい結果につながった」。折り返しの前半18番(パー5)、左サイドの海を恐れず1Wを強振してフェアウェイをとらえ、2打目をグリーン左手前のバンカーまで運んでバーディを決めた。

雰囲気に浮き足立つことはなかったが、序盤は硬いグリーンと深いラフに手を焼いた。後半に入り、「ショットの落としどころの距離感が良くなった。大溝さん(雅教キャディ)と相談しながら、アイアンのキャリー、ファーストバウンドの距離を把握できて、ピンにからむようになった」と冷静にマネジメントに徹し、アウトで3バーディ(2ボギー)とした。

「コースが難しくて、景色を見る暇がなかった」と必死の18ホールだった。「2番、9番、10番はボギーを計算している」と実力をコースに照らし合わせている。前週「日本ツアー選手権森ビル杯」で初優勝した余韻はない。「無駄な一打がないくらい、精一杯やった。日本ツアーなら3アンダーくらいで回っている感覚。それでも2オーバーまでしか出なかった」

内心では「日本のツアーの方が緊張した」という。周囲が“自分のことは知らないはず”と考えると、「どう思われようが、失うものはない」と開き直れた。「あまり“メジャー”という感覚はないです。いつも通りの…(日本での)“地区オープン”くらいの感覚でした」というのが、懸命にプレーに集中した結果の偽らざる本音だ。

あすは予選通過(60位タイまで)をかけてプレーする。「“チャンス”みたいな位置。一打でも良く回れれば満足です」と謙虚にメジャーと向き合う。(カリフォルニア州ペブルビーチ/桂川洋一)

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