ミスを引きずらない松山英樹「入ってしまった」イーグルも好発進後押し
◇メジャー第3戦◇全米オープン 初日(13日)◇ペブルビーチGL(カリフォルニア州)◇7075yd(パー71)
松山英樹は2アンダーの16位タイで7年連続の「全米オープン」をスタートさせた。「69」は1イーグル3バーディ、3ボギーとまずまずの内容。首位と4打差で迎える2日目に好感触と課題を口にした。
肌寒い午前のスタートから終始、ペブルビーチを難しくする風を感じていたという。出だし10番、3打目のアプローチで握ったウェッジがボールの下をくぐり、4オン1パットのボギー。出端をくじかれても、「ティショット、セカンドショットが悪くなかったし、3打目も警戒はしていたけれど、『まぁ、こういうのもあるだろうな』と。ダブルボギーにしていたら流れが変わったが、ボギーで上がれた」と動じなかった。
11番ですぐにバーディを取り返した後、14番(パー5)で花道からの3打目をSWでチップインイーグルを決めた。目線より上にあったカップに入ったのは歓声で知った。「狙って打ったわけじゃない。『入ってしまった。あらら…』みたいな感じで(笑)。チャンスにはつけられる、2m以内にあればいいなと思っていたけど」という、本人もビックリの一打は、その後の“貯金”としても大きかった。
折り返しの18番(パー5)を3パットボギー、2番で5m、5番(パー3)では3mのバーディパットを外した。ポアナ芝のグリーンはボールの転がりが安定しないが、「自分のミスもあった」と潔く分析した。むしろ「悪いところもありましたけど、その次のホールに引きずっていないのが良かった」と、ポジティブな要素を探る。6番(パー5)で深いラフから寄せて3つ目のバーディを奪った。
1Wを握った7ホールのうち、フェアウェイを外したのは1ホールだけ。その14番もセミラフで、ロングゲームが安定した。一方でアイアンショットに不満がある。「距離感も含めて、何かズレていた。修正できればチャンスも増える」。とくに最終9番、5Iで引っかけた第2打が気に入らない。ただ、だからこそスコアメークの面では3mのパーパットを沈めたことが大きい。「最悪のセカンドからだった。あしたにつながる」と胸を張った。
上々の滑り出しにも、残り54ホールを見据えて言う。「(状況次第で)色々やることは変わってくる。その場所に応じて風の吹き方も変わるかもしれない。その時々で合わせられるよつにしたい」。第1ラウンド終了時の16位は今季のメジャーで最高位。5月「全米プロ」は同17位タイだったが、首位と7打差をつけられていた。2日目の午後のティオフまでの長い時間を有効に使いたい。(カリフォルニア州ペブルビーチ/桂川洋一)