2019年 ザ・メモリアルトーナメント

ツアー2勝のトロイ・メリット 1月にろっ骨を一部切除

2019/06/01 08:38
トロイ・メリットは1月の手術を経てツアーに復帰している(Keyur-Khamar/PGA-TOUR/Getty Images)

◇米国男子◇ザ・メモリアルトーナメント 2日目(31日)◇ミュアフィールドビレッジGC(オハイオ州)◇7392yd(パー72)

トロイ・メリットが予選ラウンド2日間を終えて、通算9アンダーの首位タイに立った。ツアー通算3勝目、今季初勝利を狙う33歳は今年1月に鎖骨付近のろっ骨を切除する手術を受けていた。

異変を感じたのは、昨年7月に「バーバゾル選手権」でツアー2勝目を挙げてから10日後のことだった。それまで、左腕が思うように上がらなかったことに違和感を覚えていたが、ついには何も持ち上げることができなくなった。「片方の腕(右腕)の2倍くらいの太さになって、紫色になった」という。

医師の診察を受けると、一番上のろっ骨と鎖骨の間(胸郭出口)の神経や血管が圧迫される「胸郭出口症候群」と診断された。「メジャーリーグのピッチャーにある症状として知られている」と語るメリットの場合は、胸の下部から左ひじにかけて血栓ができていた。

しばらくは血液を固まらせない薬を服用して対処していたが、手術に踏み切り、当該箇所のろっ骨を切除した。2カ月間の離脱を強いられた後、春先以降は血栓の心配もなくなった。切除した骨についても「全然感じなくて、いつ取ったか分からないくらいだ」と笑う。

「いまはPGAツアーのコースで毎日戦える体を取り戻そうとしているところ」と淡々と毎日を送る。「コースはまだスコアが伸びる状態。週末に向けて良い位置にいる。天気がどうなるかだね。でも、それほどコースは変わらないんじゃないかな。たくさんバーディを獲れればいい」。欲はかかず、静かに残り36ホールを見据えた。(オハイオ州ダブリン/桂川洋一)

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