状態上向きの松山英樹「メジャーは見据えていない」
◇米国男子◇ザ・メモリアルトーナメント 事前情報(28日)◇ミュアフィールドビレッジGC(オハイオ州)◇7392yd(パー72)
松山英樹が2014年に米ツアーで初めて優勝した「ザ・メモリアルトーナメント」はことし、2つのメジャーに“挟まれる”ことになった。例年8月に行われていた「全米プロゴルフ選手権」が5月(2週前)に移り、今大会の2週後には「全米オープン」(カリフォルニア州ペブルビーチGL)がある。短い期間でビッグトーナメントが目白押しだ。
「全米プロ」を終えた松山は前週をオープンウィークとして、自宅のあるフロリダで調整を重ねた。6位で迎えた最終日に「77」をたたいて結果は16位。久々の上位争いへの充実感と、終盤にかけて崩れた悔しさの両方が手に残る。
「最後は自分が思ったスイングがなかなかできなかった。それをただ繰り返して練習するのではなく、また新たなことをやった先に上があるんじゃないかなと思ってやっている」と、微調整を加えながら練習、練習…。オハイオ州には26日(日)に入り、週明け2日で計18ホールの練習ラウンドを行った。29日(水)のプロアマ戦が最終チェックの場になる。
4月の「マスターズ」を終えてから、状態が上向いてはいる。「ドライバーの方向性(ミスの幅)がだいぶ収まってきて、アイアンもそこまで曲がっていない」。パッティングについても「やるべきことは絞れている。まだちゃんと自信を持って打てるまではいっていない。できるようになるまでがすごく大事な時間かなと思います」とフォーム同様、頭の中もシンプルになっている。
2週後のメジャーは「ぜんぜん見据えていないです。あまり、今は考えていないですね」というのが現時点での正直な気持ちだ。
「メジャーは大事ですけど、それ以上にこういう普通のPGAツアーの試合で優勝争いをしていく中で、『そろそろ勝てるんじゃないか』という自信を持ったときにこそ、『メジャーに合わせて…』と考えられるようになる。でも、今は“ない”ですね。自分のレベルが上がらないと、そこに行かないと思う」
あくまで2シーズンぶりのツアー優勝がいま合わせるべきターゲット。「早く『メジャーを見据えて』と言えるようにしたいです」と、足元を見た。(オハイオ州ダブリン/桂川洋一)