2019年 マスターズ

熱狂のオーガスタ ウッズ11年ぶりメジャーVへ2打差2位

2019/04/14 09:57
タイガー・ウッズはマスターズでメジャー通算15勝目のチャンスを作った

◇メジャー第1戦◇マスターズ 3日目(13日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)7475yd(パー72)

メジャー通算15勝目、「マスターズ」5勝目はもう叶わぬ夢ではなくなった。首位に1打差の6アンダー6位タイで決勝ラウンドに進んだタイガー・ウッズが6バーディ、1ボギーの「67」をマークし、通算11アンダーの2位タイに浮上した。単独首位のフランチェスコ・モリナリ(イタリア)を2ストローク差で追い、逆転優勝をかけて残り18ホールに挑む。

予選36ホールを終えてトップから3打差以内に15人という混戦。ウッズは実力者ぞろいの上位にしっかり踏みとどまった。序盤でパーを並べ、今大会を前に改造された5番で3日連続のボギーをたたいた後、「ガマンだ。(雨でグリーンが軟らかく)好スコアが出やすくなっている。まだ道のりは長い」と飲み込むと、6番(パー3)から3連続バーディ。7番では残り147ydの第2打をピンそば20㎝に、8番(パー5)は265ydを3Wで2オンさせた。

バックナインは13番、15番と2つのパー5をきっちりバーディとし、16番(パー3)では第1打でピンそば2mのチャンスを作って6つ目を決めた。各ホールのグリーン周りがスタンディングオベーションで沸き立つ中、軽く微笑んだだけで淡々とホールを進めていく。

「ドライバーもアイアンショットもよかった。パットも決まった。すべてのホールで狙いに行く必要はない。正しいポジションにボールを置いて、決めるべき時に決める」。ここまでのパーオン率79.63%、奪ったバーディ数「16」は全体2位と充実の内容だ。

2008年の「全米オープン」で飾った最後のメジャー優勝から11年が経過した。故障などにより離脱と復帰を繰り返したが、勝利への意欲は「変わらないよ」と言った。

昨年9月の「ツアー選手権」で5年ぶりの米ツアー優勝。「カムバックしてまたプレーできることに感謝している。昨年は良い方向に進むためのステップになった」と自信を深めた。43歳3カ月14日での優勝となれば、1986年に46歳2カ月23日で勝ったジャック・ニクラスに次ぐマスターズ年長記録になる。「プレッシャーはいつも感じている。重圧がなくなったと感じるときは、やめるときだ。最初にゴルフの試合に出たときから、今までずっと。それも変わらない」と意欲を燃やした。(ジョージア州オーガスタ/桂川洋一)

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