松山英樹「泥仕合です」 世界1位との対決を前に敗退決定
◇世界選手権シリーズ◇WGCデルテクノロジーズ マッチプレー 2日目(28日)◇オースティンCC(テキサス州)◇7108yd(パー71)
テキサスでの決勝トーナメントが遠い。松山英樹はショット、パットともに精彩を欠いてチェズ・リービーとのマッチを引き分けた。世界ランキング1位、ダスティン・ジョンソンとの1マッチを残してグループステージ敗退が決定。「泥仕合ですね」と自らを切り捨てた。
一進一退の攻防に見えるスコアカードは、両者のミスが色濃く影響した。リービーが前半2番で左サイドのバンカーからの脱出に2打を要して先行した松山は、5番でグリーン右手前のバンカーから“ホームラン”させてオールスクエアに。「最悪の内容でふたりともやっていました」とドタバタした展開になった。
12番(パー5)、13番では相手がショットミスを連発し、松山がパッティングをする前にコンシードされてホールを獲るなど優勢に進めていたはずだったが、仕留めきれなかった。
グリーン上で前日初めて使ったテーラーメイド製のパターから、愛用するスコッティキャメロンのモデルを握り直したが、「思った結果ではなかった」と振り返る。9番で1.5mのバーディチャンスを外し、リードしていた終盤15番、16番(パー5)では1Wでビッグドライブを見せた後に5m、2.5mのチャンスを生かせない。17番(パー3)で第1打を左のがけに落として土壇場で並ばれた。
「きょうの相手の内容だったら楽に勝っていないといけない。まあ、相手もそう思っているでしょうけど」。最終18番で互いが手前のラフから1m以内に寄せ、ともにバーディで締めくくると、松山はグリーンを右に折れパッティンググリーンへ向かった。この日、記録したバーディはこれを含めた2つだけだった。
2016年に会場が当地に移ってから一度もグループステージの突破を果たせていない。同グループではブランデン・グレース(南アフリカ)が2連勝。松山は3日目に、1勝1敗で通過の可能性を残すジョンソンとぶつかる。「楽しめる? うーん、状態が状態なのでそうはいかないですけど」とこぼしつつ、「“消化試合”ですけど頑張りたい。ワールドランキング1位の選手とできるので、(2週後の)マスターズに向けていいラウンドにしたいと思う」と言った。週末のプレーはなくなっても、意地がある。(テキサス州オースティン/桂川洋一)