「いまは不安がない」一歩後退の小平智 最終日の爆発なるか?
◇米国男子◇バルスパー選手権 3日目(23日)◇イニスブルックリゾート&GC(フロリダ州)◇7340yd(パー71)
ムービングデーの土曜日、小平智はスコアを伸ばすことができなかった。14番までは2バーディと無傷のゴルフ。だが、15番から3連続ボギーとし、この日1オーバー「72」。通算イーブンパーとして、38位に順位を下げた。
「ショットに不安はない」と小平は言う。その言葉通り、この日フェアウェイを外したのは2回だけ。連日の好天でグリーンは日に日に固くなり、距離コントロールは難しい。それでも、前半に2つのバーディを先行させると、グリーン端に切られたピンを果敢に攻めながら、しぶとくパーを重ねていった。
15番(パー3)でバンカーにつかまって、この日初めてのボギーとした。16番は1.5m、17番は1.8mと、微妙な距離のパーパットを決めきれなかった。「ちゃんと切れるラインだったら読めるけど、どっちに切れるんだろうっていうのが多かった。難しかったです」と小平は言う。「でも、3連続ボギーは痛かったけど、ショットも悪くないし、まあまあ良いゴルフができている。そこまで落ち込むことじゃない」。
スコアを落としたとはいえ、上位との差は開いていない。先月末のメキシコでは最終日に「64」のチャージを見せた。「あのときは、パターを打ったら入るみたいな感じだった。ショットはいまよりぜんぜん良くない状態。でも、いまは不安がなくてゴルフが楽しいです」。
世界ランキングは65位だが、次週の「WGCデルテクノロジーズ マッチプレー」のフィールドには滑り込んだ。その2週間後には「マスターズ」、そしてディフェンディングチャンピオンとして迎える「RBCヘリテージ」が続く。あすの18ホールを、大舞台に向けた助走とできるか。(フロリダ州パームハーバー/今岡涼太)