マスターズまで一カ月 松山英樹「ティショットとパットしか頭にない」
◇米国男子◇アーノルド・パーマー招待byマスターカード 最終日(10日)◇ベイヒルクラブ&ロッジ◇7454yd(パー72)
せっかくのバーディ発進も、直後に2mを外して帳消しにした。ショットは復調したものの、グリーン上で大ブレーキの松山英樹は、2バーディ、3ボギーの「73」と4日間で初のオーバーパー。通算2アンダー33位と順位も落とし、厳しい表情で汗をぬぐった。
この日、パットのスコア貢献度は最下位の70位(-4.828)。パットだけで5打近く損をした計算だ。「あまり入らないし、ラインも読めていなかったので、打ち方までおかしくなった」と松山はいう。「パッティングに関してはずっと悪いので、早くどうにかしたいですね」。課題は明確、そして時間は限られている。
収穫はショット改善の兆しがあったことだ。この日はテーラーメイド M5 ドライバーに変更し、同クラブを使った6ホール中4ホールでフェアウェイキープした。「きょうくらいのスイングができれば、たぶん何を使ってもまっすぐ行く」と、道具よりもスイングの安定をその要因にあげたが、「ショットはちょっと戻ってきた感じがある」と胸を張った。
「マスターズ」まであと一カ月。ジャスティン・ローズ(イングランド)は、バハマにあるホームコースで、いくつかのグリーンをオーガスタ仕様に高速化して、「2.5から3%の傾斜にピンを切って、その曲がり方を見ている」と、すでに準備を始めている。
松山にとっても、大目標であることに変わりはない。だが、「そこまで頭が回っていない。ティショットとパッティングが良くないので、そのことしか頭にない」という現状に口をつぐんだ。次週は第5のメジャー「ザ・プレーヤーズ選手権」も控えている。「どれだけ早く高いレベルに持っていけるか」。オーガスタへのカウントダウンは始まっている。(フロリダ州オーランド/今岡涼太)