「ショットは良くなった」松山英樹は決めきれず32パット
◇世界選手権シリーズ◇WGCメキシコ選手権 初日(21日)◇チャプルテペクGC (メキシコ)◇7345yd(パー71)
グリーン上で苦戦した松山英樹は「72」とし、1オーバーの35位タイ。チャンスで決め切れず、難度の高いホールで落とした。一方、ショットには好感触を示す。72人が出場する今季2試合目の世界選手権(WGC)シリーズは、巻き返しを望める中位発進となった。
打ち下ろしの1番(305yd)、この日の第1打を3Wでグリーンをとらえバーディを奪った。しかし、後が続かない。ショートサイドの左バンカーに入れた3番(パー3)でボギーをたたくと、2番目に難しかった向かい風の8番(516yd)で2.5mを外しオーバーパーに転落した。「ショットは良かったけど、その割にスコアがまとまっていない。やっぱり、パットが良くないのが出てきている」。後半は11番から2連続でチャンスを外すと、最難関の13番で2.5mのパーパットを外し、ボギーを喫した。
不規則な転がりか、自らのストロークか。柔らかいポアナ芝に、スパイクマークが強く残っていたと指摘する選手も多い。32パットを要した松山は「そこ(グリーンの状態)はみんな同じ条件」とし、「良いパットで入らないときもある。打ち方やタッチのミスもある」。前週同様、ラウンド中にパターの握り方は「微妙には変えている」と試行錯誤を続ける。5mほどのパーパットをねじ込む場面もあったが、「良いストロークをして入らないと、どんどん考えて悪くなることもある。良いときは全然いじらないんですけど、ここまで悪いと色々いじったりもする」と述べた。
ネガティブな要素もあるが、「ショットは先週よりも良くなっている。アイアンから3Wまでは良い。ドライバーはもう少ししっくりこないけど、いまの状態で練習できれば不安がなくなると思う」と言えるのは明るい兆し。終盤16番(パー5)では、244ydから4Iで「マン振りしましたよ」とピン上4m。標高2300mを超える高地での“飛び”を生かし、2パットのバーディにつなげた。
首位とは9打差ついたが、「4アンダー、5アンダー出せるショットでいけたら良いんですけど」。予選落ちのない4日間。「(パターは)まあ、入ってくれると気分的にすごく変わるので。次も入ると思える。(グリーンとの相性は)4日間あるので」と前を向いた。(メキシコ・メキシコシティ/林洋平)