2019年 ファーマーズインシュランスオープン

旗竿の新規則は「テキトー」に 松山英樹は及第点の6アンダー

2019/01/25 11:06
ピンは抜かずに…松山英樹は新ルールを活かした?

◇米国男子◇ファーマーズインシュランスオープン 初日(24日)◇トリーパインズGC (カリフォルニア州)◇サウスコース(7698yd、パー72)、ノースコース(7258yd、パー72)

バックナインに入って見上げたリーダーボードには思わずため息が出た。10アンダーとしたジョン・ラーム(スペイン)をはじめトップ直下はロースコアを連発。「ムリだな、と思いました」という松山英樹だが、多くの上位陣と同じノースコースで、自己ベストとなる6バーディ「66」をマークし、6アンダーの6位タイと上々の滑り出しを見せた。

小平智と同組でスタートした松山は、序盤3番(パー3)にピンチを切り抜けた。グリーン左奥からのアプローチを2.5mオーバーさせた直後、返しの上りのパットを決めてパーセーブ。「ラインをアプローチの時に見ていたので」とボギーを回避すると、続く4番で初めて1Wショットでフェアウェイをとらえ、2打目をピン右2mにつけてバーディを決めた。その後もスコアを伸ばし、9番(パー5)で3mを沈めて4つ目。4アンダーにして折り返した。

「何かが特別良かったわけじゃないけど、うまく流れに身を任せてできた」。中盤にパーを並べた後、好発進を決めた選手たちに引き離されまいと、終盤にエンジンを再点火させた。16番で4mのフックラインを読み切り、17番(パー5)では残り約230ydを5Iで2オン。ピンから15m近いイーグルパットを残したことにガックリうなだれる姿に、周囲からは思わず笑いがこぼれた。「不満が残る? はい。欲を言えば、ですけど。マネジメント的には悪くなかったと思います」と、2パットのバーディを決めてさらに浮上した。

好スタートを切った松山英樹。ショットにキレが出た

「短いパットを外すことがなかったので良かった」というグリーン上でのプレーは試行錯誤が続いている。1月に施行された新規則では、パッティングで旗竿に球を当てても無罰になった。松山はこの日、2週前の「ソニーオープンinハワイ」時よりも、ピンを挿したままパットを打つことが多かったが、作戦の意図は「テキトー」だという。「(同組のキム・)シウーがやっていたのをマネしました。彼はずっと挿しているんで。抜くのも面倒くさいからもう、挿しとけって」。ピンを抜かずに打つ効果のほどは「あんまりわかんない」と、こちらも思案中だ。

例年通り両コースの難度には差がつき、第1ラウンドの平均スコアはノースコースの「69.397」に対してサウスコースは「71.628」だった。「同じコースで回っている人が10アンダーも出しているので、特別スコアが良かったという感じはないですけど、しっかりとあしたも良いプレーができるように頑張りたい」。2日目は決勝ラウンドの舞台でもあるサウスを回る。「(ショットが)真っすぐ行くことを祈ります。グリーンはポアナ芝なので分からない」。まずは我慢づよく戦い抜くだけだ。(カリフォルニア州ラ・ホヤ/桂川洋一)

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