スコアは「66」から「71」 でも松山英樹は「きのうより良い」
◇米国男子◇ツアー選手権 3日目(22日)◇イーストレイクGC(ジョージア州)◇7385yd(パー70)
松山英樹がムービングデーに後退した。2アンダー10位タイから1イーグル1バーディ、4ボギーの「71」で回り、通算1アンダー。ショートアイアンによるショットの出来に納得しながら順位を16位に下げて、今季最後のラウンドを迎えることになった。
ボギーなしの「66」をマークした2日目から一転、スコアを落としたこの日に、松山はわずかでも“進歩”を感じていた。「良いショットは結構ありました。悪いショットも相当ありましたけど。でも、きのうは悪いショットばかりだったので、それに比べればよかったなと」。
出だし1番で第2打をグリーン奥に外してボギー発進。4番で3パットボギーをたたいた後、6番(パー5)で会心のイーグルを決めた。打ち上げを計算し、残り260ydの第2打を3Wでピンそば30㎝につけるスーパーショットで丘の向こうのギャラリーを沸かせた。
「良いライでしたし、うまく打てた」と自賛して挽回の準備を整えたが、後半はスコアメークに苦労した。12番、フェアウェイバンカーから残り約115ydの第2打が、グリーンを大きくオーバー。「原因? 分からないです。ピンにぴったりつくと思った」というボールはバミューダ芝の深いラフにつかまり、3打目のロブショットも届かずボギー。13番、16番と3m以内のチャンスを外し「入っていれば、最後まで気持ちよくプレーできた」と唇をかんだ。
第2打をグリーン周りのラフに外した3ホールを、すべてボギーにした。「7番アイアン以上の(長い番手)になるとなかなかうまく打てていない。良かったのはショートアイアンだけ。ロングアイアン、ウッド、アプローチ、パターが悪かったのでこういう結果になる」と分析した。
プレーオフ第2戦「デルテクノロジーズ選手権」の後半から、復調の感触がある。「少しずつ良い方向に進んでいるのは間違いない。良くなりつつある中で波がすごく大きい。一時期に比べるとだいぶ良くなったが、良くなっているからこそ、ここにいたくないと思う。もっと上に、優勝争いをした中でいいショットを打てるようにしたい」と、シーズンの最後も理想とのギャップにもがいている。
トップのタイガー・ウッズには11打離された。日曜日はともに今季米ツアーで未勝利のトミー・フリートウッド(イングランド)との2サムに。「まず自分の課題をしっかりやって、来年のシーズンに向けてひとつでも、きっかけが見つかればいい」と、もっと先を見据えていた。(ジョージア州アトランタ/桂川洋一)