2018年 ウィンダム選手権

白血病で死去したライルとともに 最後の米ツアー出場大会で追悼

2018/08/20 09:43
1番のティグラウンドに置かれたJ.ライルのキャディバッグ

◇米国男子◇ウィンダム選手権 最終日(19日)◇セッジフィールドCC(ノースカロライナ州)◇7127yd(パー70)

8月8日に17歳から患う白血病の再発により死去したオーストラリアのジャロッド・ライル(享年36歳)は2年前、プレーオフ進出をかけて今大会を戦っていた。結果は、カットラインに遠く届かない通算2オーバーの119位で予選落ち。そしてそれが、ライルが米国PGAツアーでの最後の大会となった。

ライルが終末医療に切り替えたことをブリ夫人が公表した2週間前の「WGCブリヂストン招待」で、選手たちはライルのトレードカラーだった黄色のリボンをつけてプレー。病床にいた友人への思いを込めた。

今大会ではライルの死去を追悼し、1番ティの片隅にライルの名前の刺繍が入れられたキャディバッグと、彼を知る人にとって馴染みの深いイエローハットが置かれ、選手たちのスタートを見送った。キャディバッグの前で思いにふける様子の選手も複数いたという。

用具契約を交わしていたタイトリストは今週、出場する契約プロたちに黄色の帽子を提供。24位タイで終えたピーター・マルナチはライルと同じ形状のハットを着用してプレーを続け、「この場所に居られることへの感謝を改めて知ることができた。1.5mのパットに神経質になることもない。だって、失敗しても僕はここに居るのだから。ジャロッドはゴルファーとして、僕たちに大きな考え方を与えてくれた」と言葉にした。

トーナメントディレクターのマーク・ブラジル氏は「PGAツアーにとっても悲しむべき日だった。ジャロッドはツアーにあって、もっとも紳士的なひとりだった」と追悼の意を示し、ライルの遺族へ2万5000ドル(約276万円)を寄付することを発表した。(ノースカロライナ州グリーンズボロ/塚田達也)

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