パットで挽回 小平智は名物 “ザ・リッジ”で3連続バーディ
◇メジャー最終戦◇全米プロゴルフ選手権 初日(9日)◇ベルリーブCC(ミズーリ州)◇7316yd(パー70)
小平智がベルリーブCCの名物3ホールを攻略した。後半10番までに4ボギーをたたいた後、“ザ・リッジ”の愛称を持つ14番、15番、16番(パー3)をすべてバーディとして「71」。1オーバーの62位タイで大幅な出遅れを免れた。
午後1時過ぎのティオフで、小平は軟らかく、スパイクマークで荒れたグリーンに序盤から苦しんだ。3パットした2番から3連続ボギーとし、10番では2つ目の3パットボギーをたたいて、4オーバーまで後退した。
「あちゃー…と思っていました。でも、切り替えて2オーバーまでにしようと、2つバーディを獲ろうと。あまり“ヘコんだり”はしなかった」。吹っ切れるわけでもなく淡々とホールを進め、初バーディは左奥から7mを流し込んだ14番(410yd)。さらに距離の長い15番(495yd)、16番(パー3/237yd)では確実にパーオンさせ、いずれも9mを沈めて3連続バーディを決めた。
18ホールの中で、最も高い位置にあるザ・リッジ(The Ridge/尾根)は風も大きな敵。ショットの状態は依然として満足いくもので、「あのくらい長い距離をあまり(パットで)打つことがなく、タッチだけ気にしたのが良かったと思う」という。「最初の(14番)が決まってくれて、良い流れになった。あんなに長いのが3コも入るとは思いませんでした。運が良かったです」。それ以上に胸を張ったのが、終盤17番(パー5)のパーセーブ。9Iでの3打目が向かい風にあおられてバンカーに入ったが、ショートゲームで耐えた。「あのパーであしたにつながった」と納得した。
2日目は全体の5組目、午前7時39分のティオフになる。「(午前のグリーンは)きれいで打ちやすいと思う。あしたはグリーン上で手こずらずに回りたい。守る気はないのでガンガン行きたい」と力を込めた。(ミズーリ州セントルイス/桂川洋一)