「ここは空中戦」松山英樹と宮里優作が最終調整
2018/08/09 08:24
◇メジャー最終戦◇全米プロゴルフ選手権 事前情報(8日)◇ベルリーブCC(ミズーリ州)◇7316yd(パー70)
松山英樹と宮里優作は午前中にイン9ホールを回り、開幕前日の最終調整を終えた。アダム・スコット(オーストラリア)、注目の19歳ホアキン・ニーマン(チリ)との4サムでコースを最終チェック。翌朝のティオフに備えた。
「ここは空中戦だ」と大会初出場の宮里は言った。3週前の「全英オープン」で、硬いフェアウェイがボールを延々と転がしたリンクスゴルフとは性格がまったく違う。開幕前の連日のにわか雨でコース全体が軟らかくなり、グリーン上でショットも良く止まる。「フェアウェイも順目と逆目があるのでセカンドショットを気をつけないと。グリーンは軟らかくて、“そこそこ”スピンがほどける感じ。逆にコントロールがしやすい」と上位陣のロースコアでの争いを予感した。
軟らかいフェアウェイでは“厳しい現実”を目の当たりにしている。パー4、パー5でティから280yd前後の地点に尾根があるホールが多い。「キャリーが出ないとそれを越えていかない。パー5は特にそう」。越えた選手は下り傾斜でランがより出る。尾根の手前に落ちれば、第2打で残す距離が長くなる。練習ラウンドを松山と繰り返すうちに、「ヒデキ、どこまで行くんだ…」と飛距離の差が鮮明になった場面に苦笑した。
不振にあえぐ松山はこの日、ラウンドを終えるといつものようにドライビングレンジへ直行した。
ウェッジから長いクラブへと進め、バックスイングでクラブと腕の通り道を何度も確認し、基本に立ち返るように振り込んだ。最後に7Iでコントロールショットを放ち、白いグローブを脱ぐ。ショートゲームの練習で締めくくり、静かにコースを後にした。(ミズーリ州セントルイス/桂川洋一)