2018年 全英オープン

初訪問のスコットランド 川村昌弘が全英デビュー戦で予選通過

2018/07/21 09:07
川村昌弘は全英デビュー戦で予選通過を決めた

◇メジャー第3戦◇全英オープン 2日目(20日)◇カーヌスティ(スコットランド)◇7402yd(パー71)

川村昌弘が6オーバーの137位タイから1イーグル3バーディ、1ボギー「67」をマークし、通算2オーバーの52位タイで決勝ラウンドに滑り込んだ。幼少期から憧れた大会で初の予選通過。全英デビュー戦で予選を通過した日本勢は、2013年大会の松山英樹以来となった。

雨に打たれた2日目は、レインウェアで全身がトレードカラーのブラックになった。序盤戦、重くなったグリーン上で“気づき”があった。「きのうから、パットがどうも左に行く」。アドレスでボール1個分、飛球線後方に置くようにセットすると、見違えるようになったという。前半アウトで3バーディ。12番ではティショットが曲がり、たたんであったギャラリーの傘に飛び込むハプニングもあってボギーとしたが、スコアを落としたのはここだけ。14番(パー5)では1Wショットを残り160yd地点まで運び、9Iでピンそば2mにつけてイーグルを決めた。

アジアンツアー、欧州ツアーを転戦し、25歳にしてすでに30カ国以上を巡った。プライベートを含め、様々なコースでゴルフをして感性を養ってきた。「きょうは55ydをパターで打って、2mくらいにつけたところもあった。自分はパターで転がして寄せるのはたぶん、うまいです! 慣れているので。『これは(ウェッジで)寄せろよ』みたいなの(簡単なアプローチ)を、もっと寄せらればいいんですけど…(笑)」

終盤17番では5mをねじ込んでパーセーブ。「コンディションの変化にうまく対応できた」とうなずいた。今大会は練習日からキャディバッグに3I、4Iを入れていたが、この日の朝になって、国内でも使う2本のUTにスイッチ。宿舎に置いてきたクラブを急きょ取りに行ってくれたスタッフにも感謝した。

「全英オープン優勝」の夢を描いて進んできたキャリア。国内ツアーのフルシード権を失った「人生で一番のスランプ」という時期に立ち返ったのは“フルスイング”。技巧派で知られるが、日本の狭いホールでもあえて1Wを握る機会を増やし、フェアウェイが狭いカーヌスティでもそれを貫いた。

「(やってきたことが)こういうところで生きてくれたのがうれしい。“とりあえずの”達成感はある。決勝ラウンドならではのピンポジションもあると思うので楽しみたい」。初めて訪れたスコットランドの旅は、まだ2日ある。(スコットランド・カーヌスティ/桂川洋一)

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