2018年 全英オープン

いきなりバンカー内にレイアップ 小平智は50位発進

2018/07/20 08:25
出だし1番の2打目はポッドバンカーに入り、目玉となった

◇メジャー第3戦◇全英オープン 初日(19日)◇カーヌスティ(スコットランド)◇7402yd(パー71)

“3度目の正直”の準備はできている。2年ぶり3回目の出場となった小平智は、前半11番までに3ボギーとした後、3つのバーディ(1ボギー)を取り返して「72」。1オーバーの50位タイで初日を終えた。

リンクスの試練はいきなり訪れた。10人の日本勢の先陣を切った小平は、出だし1番で第2打をグリーン右手前のポットバンカーに入れた。

目の前には砂の壁、ライは最悪の目玉。ピンを狙えば跳ね返って「自打球になってしまう」と、同じバンカーの中に刻んだ。4打目でグリーンに乗せ、3mを沈めてダブルボギーを回避。「最初にボギーにできたので落ち着けた」という。

冷静にバンカー内にレイアップし、ボギーで切り抜けた

挽回はスイングリズムを取り戻したバックナイン。13番(パー3)で第1打を4mにつけてバーディを奪った。最終18番では1Wでフェアウェイをとらえ、残り165ydの2打目を8Iでピン手前4mにつけてバーディフィニッシュ。「最後は3つ、全部のショットが良かった」と納得した。

全英には3回目の出場。2013年大会は「80」、「81」の通算19オーバー。16年大会は「76」、「77」の11オーバーでいずれも予選落ち。「最初に出たときは『もうアメリカなんか行けない』と思ったくらい」と将来の夢をあきらめそうになるほど落ち込んだ。

それから5年が経過し、PGAツアーの優勝者となって臨んだ今大会。フィル・ミケルソンは同組になると、日本語で「オハヨウゴザイマス」とあいさつしてくれるようになった。「去年くらいから誰と回っても緊張しなくなった。メンタルに対しても良くなった。物おじせず普通に回れている」。この日の「72」もきっと、その着実なステップの成果。「後半にバーディを取れたのであしたにつながる」と2日目を見据えた。(スコットランド・カーヌスティ/桂川洋一)

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