2018年 全米オープン

遅刻を心配する選手たち USGAが頭を抱える渋滞問題

2018/06/13 17:45
地元紙は「渋滞の悪夢」との見出しで紹介した

◇メジャー第2戦◇全米オープン 事前情報(12日)◇シネコック・ヒルズGC(ニューヨーク州)◇7445yd(パー70)

今季メジャー第2戦の開幕を前に、選手や関係者の中で交通問題への懸念が広がっている。14年ぶりに会場になったシネコック・ヒルズGCは、東海岸のニューヨーク州南東部にあるロングアイランド島の東に位置。選手も宿泊するオフィシャルホテルはコースから車で通常30分ほどの道のりだが、早朝は大渋滞により2時間30分ほどを要するためだ。

ボランティアスタッフやメディア関係者などの宿泊所もオフィシャルホテルの近くにあり、毎朝長い車の列に苦悩している。コースまでの道は片側2車線ある幹線道路の1ルートのみ。早朝が渋滞のピークで、午前5時に出発しても7時30分以降の到着が連日続いている。

大会は開幕前からギャラリーの入場を許可し、コース周辺に複数設けられている関係者やギャラリー用の駐車場は目立たない場所にある。案内板も小さいために見つけにくく、スムーズな誘導を妨げる不手際も渋滞の一因になっている可能性がある。

タイガー・ウッズダスティン・ジョンソン松山英樹などコース近郊の宿泊地を選んだ選手も多いが、繰り上げで急きょ出場が決まった星野陸也は全米ゴルフ協会(USGA)の紹介でオフィシャルホテルに宿泊している。

渋滞に巻き込まれ、予定時間から大きく遅れてスタートした星野陸也

星野はこの日、朝の7時台から秋吉翔太と練習ラウンドの約束をしていた。「遅くても7時ごろにつくだろう」と5時30分に出発したが、大渋滞にはまって8時30分ごろの到着になった。後続のジム・フューリックらの組に混ざってラウンドしたが、本戦での遅刻は許されない。「本当に早くいかないとマズい。4時に出るとかあり得そう」と不安を口にした。

予選ラウンドの第1組は午前6時45分にティオフ。現地メディアは「渋滞の悪夢」として、オフィシャルホテルに宿泊するアマチュア選手の「全米オープンなんだ。ロッカールームで寝ることになってもティタイムに遅れることはしない」という言葉を伝えている。USGAのマイク・デービスCEOは「悪夢のような状況になっている」とコメント。地元警察らと連携をとり、改善に努めるという。(ニューヨーク州サウサンプトン/林洋平)

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