がまんと不運の『71』 小平智は「あす爆発したい」
◇米国男子◇RBCヘリテージ 3日目(14日)◇ハーバータウンGL(サウスカロライナ州)◇7099yd(パー71)
首位との差は4打から6打に開いた。それでも、順位は1つ上げて12位とした。ムービングデーを2バーディ、1ボギーの1アンダー「71」で回った小平智。周囲が動きを見せる中、じっとがまんして、しのぎきった。
マット・クーチャーとの2サムとなった土曜日。緊張は「あまりなかった」という小平だが、1番で1Wショットを木に当てたり、2番(パー5)は2打目をグリーン右手前の木に跳ね返されたり、立ち上がりはバタバタした。
それでも、4番(パー3)までをパープレーで乗り切ると、5番(パー5)、6番で連続バーディ。「10(アンダー)以上行きたいと思った」というスタート時の目標に近づく通算8アンダーとし、一時は4位タイへ浮上した。
だが、後半は繊細さを増してきたコースの攻略に苦心した。「風が吹いて、グリーンが硬くなってきている。完璧なショットが奧までこぼれたり、載っても、良いラインじゃなかったりした。このコースの難しさが、だんだん分かってきた気がする」。
13番では、32ホールぶりにボギーを喫した。右ラフからの2打目は「(木が)邪魔で、右にしか載せられない感じ。グリーンをキャッチしたら(ピン)横くらいまでは行ってくれるだろうと思ったら、意外に食われて、行かなかった。運が悪かったです」。難しいラインが残り、3パットした。
グリーン手前に切られたピンを攻めるには「高い球を打たないと止まらない。そのあたりが難しい」と小平は言う。あと少しの高さ、あと少しのスピン量…。16番では会心のティショットが転がって木の後ろまで行き、ピンを狙うことができなかった。感じたのは、イメージ通りの球を打っても、望んだ結果につながらないコースの難しさだ。
それでも「こっちのゴルフは考えさせられるから面白い。あす爆発して、優勝争いをしたい」とポジティブに前を向く。「前半のうちに3個以上伸ばしたい」。心臓バクバクの優勝争いも望むところだ。(サウスカロライナ州ヒルトンヘッド/今岡涼太)