自信は確信へ 急浮上の小平智が期待する“緊張感”
◇米国男子◇RBCヘリテージ 2日目(13日)◇ハーバータウンGL(サウスカロライナ州)◇7099yd(パー71)
小平智が“有言実行”でリーダーボードを駆け上がった。2オーバーから出た2日目にノーボギー、8バーディで、この日のベストとなる8アンダー「63」。通算6アンダーへとスコアを伸ばし、82位から13位へと急浮上した。
集中力不足を痛感した前夜は、疲れた体をゆっくりいたわった。「いつもはランニングとかをするけれど、きのうは何もせずご飯を食べて寝ただけ。11時間くらい寝て体のだるさもとれた」と、はつらつとしたプレーを見せた。
初日に3パットのパーとした2番(パー5)で、2オンからきっちりと2パットでこの日ひとつ目のバーディを奪取。5番(パー5)からは3連続。後半も10番、12番、13番、最終18番と18ホールで計8つのバーディを積み重ねた。コースレコードの「61」更新も視野に入れた好プレーは、終盤に海外メディアの目も引いた。
「きのうダメだったところを良くしようと思っていた。ショットも、アプローチも良かった。一番良かったのはパターです」
初日に「-2.198」だったパットのスコア貢献率(ストロークゲインドパッティング)は、この日は「5.207」と7ストローク以上改善した。ほぼパットだけで、この日のスコアを作った計算になる。
パットが入れば、流れも切れない。ティショットを左に曲げた11番では、2打目をアイアンでフックを掛けて花道まで運ぶと、アプローチを1mに寄せてパーセーブ。グリーン奧に外した16番でも、3mのパーパットをしぶとくカップに流し込んだ。
「アメリカではあまり、ノーボギーで回ったことがなかったので自信になる」。自分のゴルフに対する自信が、確信に変わりつつある。トップ10以内に入って次週の出場権を得られれば、「出られる限り、全力を尽くして頑張る」と心も決めた。
「毎日こうした落ち着いたプレーをしていれば、いけそうだなっていう感じはある。まだPGAで優勝争いをしていないので、良い位置にいたら緊張もしてくると思う。挑戦じゃないけど、その緊張感も味わってみたい。良いところでプレーしたい」。小平は迷うことなく、上を目指す。(サウスカロライナ州ヒルトンヘッド/今岡涼太)