結婚記念日にアンダーパー…小平智は安堵
◇世界選手権シリーズ◇WGCメキシコ選手権 最終日(4日)◇チャプルテペクGC (メキシコ)◇7330yd(パー71)
小平智は最終日に今大会初のアンダーパー「70」で回り、通算4オーバーの54位で終えた。終盤6番(パー5)からの3連続を含む4ボギーをたたいたが、「攻めた結果だったので仕方ない」と、奪った5つのバーディを収穫にした。
前日までの3日間でオーバーパーが続いた小平は、前半13番(パー3)でピン奥1.2mにつけてバーディを決めるなど積極的にプレー。上位争いは遠かったが「ほとんどのホールをドライバーで打ったし、守ることはしなかった。1日を通して攻めきれた」と振り返った。
初日からの出遅れが響いて低迷。「最後にグリーン(の感触)が合ってきたが、それでは遅すぎた。悔しい」と、初参戦のメキシコでコースへの対応に苦しんだ。慣れないキクユ芝のラフにも手を焼き、「フライヤーしたり、しなかったりするので、計算が難しかった。でもそれも練習ラウンドでしっかりやっていかないといけなかった」と反省。「クラブの調整もうまくいかなかった。噛み合っていない」。課題が改めて明確になった。
4月のメジャー初戦「マスターズ」(ジョージア州オーガスタナショナルGC)出場権を得るためには、3月25日付の世界ランキングで50位以内をキープする必要がある。小平は2週後の米ツアー「アーノルド・パーマー招待」(フロリダ州ベイヒルクラブ&ロッジ)、翌週の「WGCデルテクノロジーズ マッチプレー」(テキサス州オースティンCC)への出場を予定。重圧のかかる米本土での大勝負にも「自分よりうまい選手がゴロゴロいる。そういうところでもまれたいし、やっていけば自分も上に行けるんじゃないかと思える」と前向きだった。
最終日に意地を見せ、安堵したのにはもうひとつ理由が。帰り際、照れながら言った。「きょう(3月4日)は結婚記念日なんです」。古閑美保夫人と入籍したのが昨年の“ミホ(3・4)の日”。「オーバーパーじゃなくて良かった…」と笑みを浮かべた。(メキシコ・メキシコシティ/桂川洋一)