2017年 全米オープン

初日スタートまでヒヤヒヤ? ミケルソンとDJの場合

2017/06/15 08:50
ボスのフィル・ミケルソンは不在だが、キャディのジム・マッケイは連日コースチェックに勤しんでいる

◇海外メジャー第2戦◇全米オープン 事前(14日)◇エリンヒルズ(ウィスコンシン州)◇7741yd(パー72)

第117回「全米オープン」の開幕前日。朝からコースには雷雲接近を警告する掲示が張り出され、ギャラリーに注意喚起を呼びかけていた。黒い雲がコースを覆い、実際に中断を告げるホーンが鳴らされたのは15時前。そのまま日暮れ近くまで、雷雲は居座った。

大会前日になっても、まだフィル・ミケルソンはコースに姿を現していない。あす木曜日の10時(太平洋時間)にカリフォルニア州で行われる長女・アマンダさんの卒業式に出席することを決めているミケルソンはまだ自宅におり、キャディのジム・マッケイが連日コースチェックのため歩いているだけだ。

ミケルソンは先週、「最低4時間の中断が必要」と、初日14時20分(中部時間/太平洋時間との時差は+2時間)のスタート時間に間に合うために必要な時間を想定した。自宅のあるカリフォルニア州カールズバッドからプライベートジェットを飛ばし、エリンヒルズ近郊の空港まで約3時間20分。そこから車で約15分ということを見越した計算だ。

雷雲接近のため、水曜日は15時からサスペンデット。これがもし明日なら・・・

もしあすも今日のような天候で競技中断となれば、ミケルソンがスタートに間に合う可能性も十分にある。ちなみに、現時点であす雷雨が発生する可能性は、午前1時:40%、午前4時:40%、午前7時:20%、午前10時以降は19時まで0%となっている。朝の雷雨による中断が長引けば・・・見ている方もドキドキの“時間との戦い”が展開されることになるだろう。

なお、スタート時間に間に合わなかった場合は5分以内ならば2罰打となり、それ以上の場合は競技失格となる。ただし、時間に間に合わないことが明確な場合、ミケルソンはスタート前に欠場を告げ、代替選手が繰り上がり出場することが濃厚だ。

一方で、何とか間に合ったのは、ディフェンディングチャンピオンの“DJ”ことダスティン・ジョンソン。月曜(12日)夜に妻・ポーリナさんが2人目の息子となるリバー・ジョーンズ・ジョンソン君を出産したことで、火曜午後にコース入り。早速、練習ラウンドを行って、水曜日にも9ホールをラウンドした。ジョンソンは、2週前の「ザ・メモリアルトーナメント」で予選落ちをしたあと、エリンヒルズで2ラウンドのプレーを行っており、事前準備に抜かりはない。

出産が遅れたため、一時は欠場も頭をよぎったというジョンソン。今年2月から出場3試合連続優勝を果たすなど世界ランク1位になり、満を持して乗り込むはずだった今季メジャー初戦「マスターズ」のような欠場騒動は、今度こそ繰り返すまい。(ウィスコンシン州エリン/今岡涼太)

2017年 全米オープン