“シード落ち”から一転 激動のポールターが2位
◇米国男子◇ザ・プレーヤーズ選手権 最終日(14日)◇TPCソーグラス(フロリダ州)◇7189yd(パー72)
イアン・ポールター(イングランド)が、優勝したキム・シウー(韓国)に3打差の2位タイで終えた。2週間前に公傷制度のポイント加算システムが変更され、突如舞い降りてきた“第5のメジャー”の出場チケットを活かして2009年大会以来の2位。5シーズンぶりとなるツアー3勝目はならなかったものの、ここ数週間での激動ぶりを驚くほかなかった。
足の故障により昨季途中に離脱したポールターは、公傷制度で2016―17年シーズンをプレー。4月の「バレロテキサスオープン」で昨季から持ち越し分の13試合を消化し、出場権維持に必要なフェデックスカップポイント獲得に至らなかった。
ところがその翌週、ツアーは今季開幕前に各試合の順位に応じたフェデックスカップポイントの配分を変更したことで、公傷制度適用選手の出場権確保が“不利”になると判断し、システムを是正。既に持ち越し分の出場可能試合を終え、昨季までのポイント配分では出場権をキープできたはずのポールター、ブライアン・ゲイのシード復帰を発表。「ザ・プレーヤーズ選手権」の出場も認め、ポールターは上位フィニッシュを決めた。
最終ラウンドは「71」で終えた。18番で2打目をシャンクさせて右サイドのブッシュに打ち込み、アンプレヤブル宣言後の4打目で林を抜いてピンそば10cmにつけるスーパーショットでボギーフィニッシュ。会見場では「いまここで水を飲んでいることが信じられないよ」と、おどけた。
「(けがをしてから)この1年半はおかしなことばかり起こる。3週前の段階では、僕はこの試合に出られなかった。(推薦での出場権を得るため)メモリアルトーナメントのためにジャック・ニクラスにお願いしたり、他の試合の主催者にも手紙を書こうとしたりしていたんだから。物事は突然変わるものだね」と、期待以上の好結果を喜んでいた。(フロリダ州ポンテベドラビーチ/桂川洋一)