松山は新パターを実戦投入 谷原と噛み合い「良いスタート」
◇米国男子◇チューリッヒクラシック 初日(27日)◇TPCルイジアナ(ルイジアナ州)◇7425yd(パー72)
松山英樹と谷原秀人のペアはフォアサム形式(1つのボールを交互に打つ)の第1ラウンドを5バーディ、2ボギー「69」でプレーして3アンダー11位で発進した。首位と3打差に「良いスタートが切れた」と声をそろえた。
2人のショットで奪ったバーディが序盤の重苦しい流れを変えた。1オーバーで迎えた前半16番(パー4/355yd)。谷原がティショットを残り152ydのフェアウェイに置くと、松山はピッチングウェッジで1m弱に絡めるショットで続いた。谷原がこれをしっかり決めた。
ボギーを喫した直後に”チーム力”で奪ったバーディ。松山は「(このバーディが)僕はうれしかった。ティショットを良いところにつけてくれたので」と振り返った。
リズムを作りにくいフォーマットで、徐々に噛み合い出した2人はここから波に乗る。18番(パー5)で松山が2.5mを決めると、続く1番(パー4)では谷原がフェアウェイから残り85ydの2打目を60cmにつけて連続バーディを奪取した。
5番で3mのバーディパットを決めると、8番では4mのパーパットを入れた松山。普段スコッティ・キャメロン製のピン型のものをエースとして使うが、この日は同モデルのマレット型のセンターシャフト「P5 GSS」を使用。「(パットが)入っていなかったので」と、試合でエース以外のパターを使うのは、昨年5月の「ザ・プレーヤーズ選手権」以来だった。
谷原は「英樹はショットもパットも良かったので安泰」とした。対して松山は「きょうはとにかくパットが決まってくれた」と手ごたえを感じた初日となった。チームワークも抜群の様子で、東北福祉大の先輩の谷原が「ティショットでなかなかフェアウェイをとらえられなかった。でも英樹なら寄せてくれるだろう(と思っていた)」とおどけると、2人で笑顔を作った。
35位までが決勝ラウンドに進める2日目はフォアボール形式(各選手が自分のボールを打ち、各ホールで良い方のスコアを採用する)と伸ばし合い必至の展開になる。
松山が「自分のゴルフをきっちりしたい」と言うと、谷原は「自分の良い部分が、(松山と)もう少し噛み合えばと思う。良い流れでいければ」と2日目の戦いを見据えた。(ルイジアナ州ニューオリンズ/林洋平)