連続ダボで上位浮上逃す 石川遼が見せた”ハマった”ときの可能性
◇米国男子◇バレロテキサスオープン 3日目(22日)◇TPCサンアントニオ-AT&Tオークス(テキサス州)◇7435yd(パー72)
4戦ぶりに決勝ラウンドへ進んだ石川遼は、後半1番からの連続ダブルボギーで上位浮上を逃した。風速7m/sの難コンディションの中で、前半を「33」として4アンダーまで伸ばした直後の手痛すぎるミスとなった。その後もスコアを縮められず通算イーブンパーでホールアウト。この日はアンダーパーでプレーしたのがわずか14人とスコアを落とす選手が多く、順位は47位から35位に上がった。
1番で1Wのティショットは大きく右に出て、ブッシュの中。残り45ydからの3打目のアプローチは、ピン奥に切られたカップに向かったが、グリーンをオーバーして下り傾斜の激しいラフをコロコロ転がった。2m弱のボギーパットも外した。
続く2番(パー5)。残り292ydの右ラフからの2打目で3Wを振り抜いたが、ボールは再び右の林に消えていった。必死に探したが見つからず、ロストボールで打ち直しを余儀なくされた。5mのボギーパットをわずかに左にそらすと、大きく天を仰いだ。
悔しさはもちろん残るが、攻め抜いた結果でもある。「この2つのミス(1番のティショットと2番の2打目)は練習でもしていた。迷いながら打ってミスをしたわけではなかった」と納得した。
ミスを恐れず果敢に攻めると決意した今週。この日の前半インに初めて”ハマった”。 ショートホールを除く7ホール中、4ホールでフェアウェイをキープした。347ydと短いパー4の17番では3Wを手にし 、強い追い風を受けて残り8ydの花道まで運んで3つ目のバーディを奪った。
17番以外は1Wを握り、フェアウェイキープ率は42.86%と予選2日間より改善した。「自分はドライバーがうまいわけではないけど、やっぱり自分の中では大事なピース。他のクラブの調子が本当に良くても、それだけでは絶対に勝てない。ドライバーも含めてハマったときに初めて(勝利が)見えてくる」。
「きょうの前半のような内容を18ホール、4日間できるように努力したい」。連続ダブルボギーの裏で、確かな収穫もあった。(テキサス州サンアントニオ/林洋平)