「攻めるしかない」石川遼、今週は1Wを振り切る覚悟
◇米国男子◇バレロテキサスオープン 事前(19日)◇TPCサンアントニオ-AT&Tオークス(テキサス州)◇7435yd(パー72)
米国ツアーで苦戦の続く石川遼は19日(水)、翌日の開幕に備えて4時間の練習を行い、最終調整した。1Wを多用する攻撃的ゴルフで、コースを攻略したいと話した。予選ラウンドはブライソン・デシャンボー、スコット・ストーリングスと同組になる。
コースを回るのは16日(日)の1度にとどめ、3日間は練習場で打ち込んだ。公傷制度で出場権を持ち越すには、今大会を含めて8試合でフェデックスカップポイント264ptを稼ぐ必要があるが、ここ3試合で予選落ち。「自分のゴルフをしてこなかったツケが来ていると思う」と話す。
1Wを振り切って勝ち星を重ねた日本ツアーとは変わり、世界の異次元の飛ばし屋たちを目の当たりして「自分の1Wの飛距離の価値というか、自分のゴルフをして砕かれるのに恐怖心があったのかもしれない」と持ち味を疑った。
それでも自問自答を重ねて、いつも気づくのは自分のゴルフを磨き抜くことの重要性だ。「難しいことだと思うけど、やっぱり(1Wを多用する)自分のゴルフができたときには、結果どうこうじゃなくて、得るものがある」。練習場では前週から低くしたティで、1Wで鋭い打球を放ち続けた。「実際、練習では1Wの状態が一番良い」。
グレッグ・ノーマン(オーストラリア)の設計で、今年の「マスターズ」覇者のセルヒオ・ガルシア(スぺイン)のアイデアが加わったコースは、両サイドにブッシュやサボテンと数多くのネーティブエリアがある。前回出場した2014年は、リカバリーに苦しみ予選落ちした。
ただ、両サイドの木々に遮られて攻め方を制限された前週「RBCヘリテージ」と比較すると、ティショットを振り抜くチャンスはある。「攻めしかないですよ」。石川の考えは固まっている。(テキサス州サンアントニオ/林洋平)