2017年 RBCヘリテージ

「好きと得意は別」石川遼は今週のコースをどう攻める?

2017/04/13 07:48
開幕前日は午後からドライビングレンジで打ち込んだ石川遼

◇米国男子◇RBCヘリテージ 事前情報(12日)◇ハーバータウンGL(サウスカロライナ州)◇7099yd(パー71)

「好きなコースは?」と聞かれて、石川遼が真っ先に答えに挙げるのが、カロライナ地方の大西洋を望むハーバータウンGL。フラットな地形で18ホールの距離は短い部類に入るが、両サイドからせり出ている木々が、ショットの弾道を制限するコンパクトなコース。より精度の高いショットが要求される。

2年ぶりに出場する石川は、一昨年までに3回出場してすべて予選を通過。とはいえ最高位は2014年の18位にとどまっている。15年は75位。13年には最終日に「80」をたたいたネガティブなイメージもある。「必ずしも得意とは言えない。好きなコースと得意なコースは、また別なんですよね…」と苦笑いするのは、残してきた結果からだ。

昨年末にショットの安定性向上を課題に掲げてから、以前のようにボールを意図的に左右に曲げたり、高さをコントロールしたりするシーンが少なくなっていたが、今週は多彩なショットが必要と感じている。「ここはターゲットが狭く限定されていて、いろんなボールを要求される。そこにトライするゴルフをしたい」。11日(火)までの練習ラウンドでは、3Wで低弾道のティショットを繰り返すなど、風を意識した攻略イメージも練っていた。

公傷制度による持ち越しで出場できるのは、今大会を入れて残り9試合。出場権を維持するため、フェデックスカップポイントは265ptを稼ぐ必要があるが、ここ2試合で連続予選落ち。焦りがないはずがない。「やっぱりまず初日、2日目。予選をどこで通るかが大事だと思います。まずは初日です」と、丁寧に一打、一打を積み上げたい。

前週はオープンウィークとなり、「マスターズ」は当地の宿舎のテレビで眺めた。メジャー出場74試合目で悲願の優勝を遂げたセルヒオ・ガルシア(スペイン)には、胸を打たれたところもある。「決して、現状を悲観しないことですよね…。本当にそう思った」。何度打ちのめされても、その都度、前を向くことしかできない。(サウスカロライナ州ヒルトンヘッド/桂川洋一)

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