2016年 OHLクラシックatマヤコバ

初日第1打のOB危機で発奮 石川遼「このままやったら意味がない」

2016/11/11 08:46
1番の第1打はOBギリギリ。恐れていては攻めきれないことを学んだ

◇米国男子◇OHLクラシックatマヤコバ 初日(10日)◇エル・カマレオンGC(メキシコ)◇7039yd(パー71)

「すごく勉強になるコース」。マングローブと密林の間を縫うように作られ、各ホールの両サイドがほぼハザードのエル・カマレオンGCで、果敢にクラブを振り続けた石川遼。大会初日を3バーディ、1ボギーの「69」、2アンダー36位で終えた。

8時10分スタートの大会初日、1番ホールの第1打は1Wショットを右に曲げた。ティグラウンドで暫定球を打ったが、幸い1球目は木に当たって密林の手前、砂地のネイティブエリアに止まっていた。「置きにいって曲がるんだったら、自分のためにならない。このままやったら試合に出る意味がない」。このホールを寄せワンのパーとしたが、初日の第1打で大きな教訓を得た。

石川にとっては初めてのコース。今大会への出場を検討しているときに佐藤賢和キャディに「メキシコのコースは凄く狭いらしいけど、それでも出るの?」と言われたという。1Wを課題とする今の状況を考えると、石川向きのコースとは言い難い。「それでも出たいと思ったけど、来てみたら話のとおり、ティショットのプレッシャーがとても掛かるコースだった…」。

2番は左ラフから5Iで30センチにつけてバーディ奪取。4番(パー3)で5mを沈めると、5番(パー5)では残り250ydから3Iで2オンに成功して2パットのバーディとした。

バーディパットを打つ場面は多かったが、グリーン上では苦戦した

その後はティショットが安定せず、グリーン上ではカップに嫌われて、スコアが動いたのは13番(パー5)のボギー。右サイドに突き抜けた1Wショットがハザードにつかまり、4オン2パットだった。

「良かったのはアプローチだけ。それでも、先週に比べてすごく向上心が持てているし、攻めることが出来ている」。

2週間後には、日本代表として挑む「ワールドカップ」が迫っている。パートナーとなる松山英樹が、日本で首位スタートを切ったことも当然耳に入っている。「英樹を見ていて一番感じるのは向上心。自分も昔は彼に近い部分は持っていたのに、最近は1W、アイアンでそれが持てていなかった感じがする」と、刺激を受けないわけがない。

「ここに来て良かったと思う。今日の18番のティショットはすごく掴めたものがあったし、もっと上に、もっと上手くなるために、という攻め方をしていきたい」。コースのプレッシャーを正面から受け止めて、乗り越えるために挑み続ける。(プラヤ・デル・カルメン=メキシコ/今岡涼太)

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