2016年 ザ・バークレイズ

松山英樹は終盤に挽回 苦しんだ強風とショット不振

2016/08/26 09:01
松山英樹はイーブン発進。初日の5ボギーはすべて第2打をラフから放ったホールで喫した

米国男子ツアー「ザ・バークレイズ」が25日(木)、ニューヨーク州のベスページ州立公園ブラックコースで開幕した。2015-16年シーズンのフェデックスカッププレーオフ初戦。松山英樹は終盤の挽回で5バーディ、5ボギーの「71」(パー71)でまとめ、イーブンパーの33位タイで滑り出した。

プレーオフシリーズの第1ラウンドはポイントランキング順に組が決まるのが恒例。レギュラーシーズンを終えてランク12位だった松山は、同10位のジャスティン・トーマス、11位のケビン・キスナーとプレー。練習日にはなかった強風が午後の上空を吹き荒れ、戦前の予想以上の苦戦を強いられた。

前週からのショットへの不安が払しょくされないまま、第2打をグリーン左奥のラフに外した2番でボギーが先行。4番(パー5)でバーディを取り返した後も、一進一退の展開となった。午前組を中心に、場内の電光掲示板にはアンダーパーの選手が上位に並ぶ。「伸びてるなあと思って。このコースで(首位の)5アンダーはスゴイっすよね…」

いずれもバンカーショットを寄せきれなかった9番、10番と連続ボギーを叩いて2オーバーまで後退。終盤16番で、残り204ydからピン手前2mのチャンスを作ってバーディとし、18番で打ち上げの2打目を6Iで奥4.5mにつけるバーディフィニッシュでなんとかイーブンパーに戻した。下りのスライスラインを流し込んだ最後のパットにも納得したが「最後はよく戻せた。疲れました」と疲労困憊の様子だった。

「コースも難しいし、自分のゴルフにも疲れた。風が強くてびっくり。それ以上に自分のゴルフが思うように行かず(風向きで)楽になったホールもピンチにした。自分の調子が出ている。最後のセカンドくらいじゃないですかね、“たまたま”まっすぐ行ったのは」

参戦初年度から3年連続で進出しているプレーオフシリーズ。次週の第2戦「ドイツバンク選手権」は今大会終了後のポイントランク上位100人が出場権を獲得。第3戦「BMW選手権」は上位70人、最終戦「ツアー選手権byコカ・コーラ」は30人に出場枠が絞られる。

松山は既に第3戦までの出場権を手にしており、ツアーの試算によれば、今週47位以上で目標としている3年連続での最終戦進出が決まる。ただし、年間王者に1000万ドル(約10億円)のボーナスが贈られるこのサバイバルレースを勝ち抜くには、シリーズ中の勢いも欠かせない。「ショット(の不調)は長引きそう」と不安を吐露したが、「パットがきょうはボチボチだったので、あしたも続いてくれれば耐えられるかなと思う」とも言った。

今週のグリーンを作るポアナ芝は、午後になると芽が伸びてボールの転がりを不規則にする特徴があり、この日、苦しんだ理由のひとつでもあった。「帰って寝ます」。足早にコースを去り、2日目の午前8時過ぎのティオフに備えた。(ニューヨーク州ファミングデール/桂川洋一)

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