岩田寛の米ツアー1年目が終了 シード権逃し、入れ替え戦へ
ノースカロライナ州セッジフィールドCCで開催中の米国男子ツアー「ウィンダム選手権」。75位タイで2日目を迎えた岩田寛は「70」(パー70)で回り、通算イーブンパーのまま93位タイで予選落ちした。2015―16年のレギュラーシーズン最終戦を終えてフェデックスポイントランキング、賞金ランキングでともに125位以内に入れず、来季の出場権は下部ツアー出身選手との入れ替え戦に委ねられた。
再三の挽回も報われなかった。前日は5オーバーから巻き返してイーブンパー。この日も前半17番までに2度、2オーバーまでスコアを落とした後、4mを沈めた後半4番でスタート時のスコアに戻したが、終盤に踏ん張りが利かなかった。5番(パー5)で2オンから2日連続のイーグルの決めたものの、7番(パー3)で痛恨のダブルボギー。第1打をグリーン左奥、次ホールのティグラウンド近くまで曲げ、決勝ラウンド進出を逃した。
米ツアーに本格参戦した今シーズンは、29試合に出場し15回の予選落ち。2月の「AT&Tペブルビーチナショナルプロアマ」でフィル・ミケルソンと最終日最終組を回り4位で終えたが、トップ10入りはこの1回。40位以内に入ったのも同大会を含めて4回だけだった。
日本が主戦場だった昨年から続くショットの不調。前週までのツアー記録で、サンドセーブ率37位を筆頭に、リカバリー率、平均パット、ストローク・ゲインド・パッティングなどのグリーン周りの主要スタッツは上位70位をキープ。一方で194位のパーオン率に代表されるように、ショットの数字は軒並み低迷している。特に「9Iくらいで(芯に)当たらないとガックリくる」とショートアイアンでのミスから、その都度、精神的にもダメージを受けた。
新天地での1年目は、拠点を持たずに米国全土でホテル暮らしを続けた。「ゴルフをする環境が最高っす。生活もぜんぜんイヤじゃない。日本に帰っても、時差ボケになったりするだけですよ」。サポートメンバーにも支えられて連戦に身を投じたが、試合中、練習中のミスから深く悩み、コース内外でふさぎ込む悪循環に何度も陥った。
戦いは終わりではない。次週「RIZAP KBCオーガスタ」から2試合、日本ツアーに出場し、9月8日(木)開幕の「DAP選手権」で始まる全4戦の下部ツアー選手らとの入れ替え戦、ウェブドットコムツアーファイナルズに2年連続で出場する予定だ。ハードな連戦、日米間の往復が続く。言葉数少なに帰りの車に体をうずめた岩田。まだ、ピリオドを打つタイミングではない。(ノースカロライナ州グリーンズボロ/桂川洋一)