2016年 RBCヘリテージ

岩田寛は終盤粘って予選通過「上向いていると思う」

2016/04/16 08:10
カットラインのプレッシャーが掛かる中、14番以降の5ホールを1アンダーで回った岩田寛

ホールアウト直後の爽快な顔が、岩田寛のこの日のプレーを物語っていた。サウスカロライナ州のハーバータウンGLで行われた米国男子ツアー「RBCヘリテージ」の2日目。1バーディ、3ボギーの「73」とスコアは落としたが、通算2オーバー63位で踏みとどまり、予選を通過した。

ハーバータウン名物の灯台に向かって打ち進んでいく18番。この日は海を渡って吹きつける強烈な向かい風が472ydのミドルホールの難度をさらに高めた。岩田の2打目はピンまで212yd。あとから打った同組のタイラー・オルドリッジはグリーンを40ydショートし、ライアン・ラフェルズ(オーストラリア)はグリーン手前のラフに入れた。だが、5Wを手にした岩田は、ピン手前7.5mにピタリと載せた。

「今日の状況では一番のショットだったと思いますね」と、珍しく自画自賛した1打だった。13番をボギーとし、続く14番(パー3)で9mのバーディパットをねじ込んだが、それでようやくカットライン上。強風に予選通過のプレッシャーも相まって、最後の数ホールは精神的にも難しい状況だった。

「17番(のティショット)も良かった。1つも落とせない状況の中でああいうショットが打てたのは、上向いているのかな」

今季米ツアーで7度の予選落ちがある岩田。そのうち2回は1打差だった。「今年アメリカに参戦してから、カットラインのところから上がりでボギーを打ったり、獲れるところで獲らなかったりして予選落ちしたのがほとんどだった」と言う。本人としては、粘りきれなかった印象が強く残っているのだろう。

「予選を落ちたら、次の試合までが長い。僕の場合、土日月火水まで、悩んで悩んで、それで全部使い果たしちゃうみたいになっちゃう」と、プレーしない週末は悪循環を生んでいる。だが、今週は違う。かすかにペブルビーチを思い起こさせるシーサイドコースで、週末に浮上を目指す。(サウスカロライナ州ヒルトンヘッドアイランド/今岡涼太)

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