2016年 マスターズ

米ツアーで平均バーディ数1位 松山英樹のショット力

2016/04/10 11:45
前しか見ない―(Harry How/Getty Images)

世界最高峰のゴルフの祭典「マスターズ」3日目を終え、松山英樹は首位のジョーダン・スピースと2打差の3位につけている。過去、日本人選手で首位と2打差以内で最終日を迎えたのは、1986年の中嶋常幸(3日目を終えて6位)ただ1人。グリーンジャケットに近い位置で、日曜日の18ホールへすべてをぶつける。

今週の松山の戦いを分析すると、2日目までは52.78%(63位タイ)だったパーオン率が、3日目は77.78%(2位)へと改善し、通算61.11%(25位タイ)まで上がってきた。「納得はいっていない。ドローで狙ったのが、ヒールにあたってフェードになってフェアウェイにいったりしている」と、本人の感触は万全ではないが、決勝ラウンドに入って復調気配であることは間違いない。

PGAツアーでは現在、「平均バーディ数」「パー4のバーディ率」「バウンスバック」で1位につけるショットメーカー。今大会でも3日目を終えてバーディ数12個は4位タイだ。今季1勝目となった「ウェイストマネジメント フェニックスオープン」では、最終日に向けて尻上がりにショットの調子を上げた。試合中に修正を施していけるのが、松山の強みだろう。

一方のパッティングは、3日目に今週初めての3パットを喫した。2日目まで1.53(3位タイ)だった平均パット数は、1.65(14位タイ)へと後退した。それでも、パーオン時のパット数1.76(5位)、3パット1回(3位)と、パット関連のスタッツでも上位につけている。フェニックスオープンを思い返せば、終盤に数々のクラッチパットを沈めたことは記憶に新しいはずだ。

「今ここにいられるのが不思議な感じ。自分自身の状態があまり良くない中で粘れているのは、一年間練習してきた成果かなと思う」と語った松山。成果を明日の最終日に証明する。(ジョージア州オーガスタ/今岡涼太)

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