2016年 バルスパー選手権

連覇のかかるスピース バルスパーは何の会社?

2016/03/10 11:45
昨年はメジャー2勝。スピースの2016年の快進撃はここイニスブルックリゾートから始まった

10日(木)に開幕する米国男子ツアー「バルスパー選手権」のディフェンディングチャンピオンはジョーダン・スピース。世界ランキングトップを走る22歳にとって、フロリダ州イニスブルックリゾートでの思い出はそれにとどまらない。2013年には7位に入り、スペシャルテンポラリーメンバーとなってツアーへの切符をつかんだ大会だ。

タンパ郊外で行われる同大会は2000年10月に「タンパベイクラシック」として初開催。その後はタイトルスポンサーが1~4年の間に変わってきた。試合時期が3月に移った2007年からは「トランジジョンズ選手権」、「タンパベイ選手権」への変更を経て、14年から現在の名称に落ち着いた。

そして開幕前日の9日(水)、バルスパー社はツアーと2020年までの契約延長を発表した。ちなみに同社は現在ミネソタ州を本拠とする塗装業、ペンキ・メーカーだ。

スピースは8日(火)にテレビで前年大会の再放送を観たという。今週、注目を集めるのが4月の「マスターズ」に向けた“連覇の予行演習”になるかという点だ。「(タイトルは)誰だって、どこの試合でだって守りたいもの。ここへ来たからには、2016年で最初に防衛すべき試合だと思っている」。

1月の「ヒュンダイトーナメントofチャンピオンズ」でさっそく優勝したものの、直近出場の3試合はトップ10がない。「ハワイの試合から自分にあまりにも期待しすぎるようになった」という。「だから、ひとつひとつのプレーにとにかく集中すること」が目標。現在は1Wショットには好感触を得ながらも「今年はまだパットが本調子ではないんだ。良いフィーリングでなかなか打てていない。あとはウェッジゲームをもっと向上させないといけない」と、生命線であるショートゲームの復調を目指している。

「本当に難しいコース。試合を終えてキャディやクラブを嫌いになってしまうくらいにね。だから僕は自分にあっているコースだとは思わず、期待値を低くして戦いたい」。例年、飛ばし合いではなく、正確なショットと我慢こそが問われる林間コース。ツアーの公式サイトにおける優勝者番付で、当然のように1位に挙げられている試合をどう彩るだろうか。(フロリダ州パームハーバー/桂川洋一)

2016年 バルスパー選手権