「ゴルフをやる体では…」松山英樹“ふらつき”ながらも2アンダー
米国男子ツアー「ノーザントラストオープン」初日、ロリー・マキロイ(北アイルランド)、マット・クーチャーと同組となった松山英樹は、病み上がりの体調が心配される中、6バーディ、2ボギー1ダブルボギーの2アンダー「69」(パー71)。首位と6打差の暫定27位タイと、まずまずの位置で滑り出した。
「風邪自体はもう大丈夫かなというところまで来た」と松山は言う。「ただ、ゴルフをやる体ではない。練習できていないから、トレーニングもできていない。ちょっと足がふらついている感じはある」。だが、コースに出ればきちんとスコアを作ってくる。
昨夜から早朝にかけて降った雨がグリーンを湿らせて、コンディションは変化した。「グリーンは軟らかいけど、スピードはすごく速い。不思議な感じがした」。その戸惑いはアプローチでピンをショートして、パットはオーバーという序盤のプレーに見てとれた。
それでも、10番スタートの前半は2つのパー3でバーディを奪うなど2アンダーで折り返し、1番(パー5)も手前4mに2オンしてイーグル逃しのバーディ奪取。一時は3アンダーまでスコアを伸ばした。
つまずきはほんの一瞬。4番(パー3)でアプローチを寄せきれずにボギーとし、続く5番は3オン3パットのダブルボギーを喫した。80cmの大きく右へ曲がるパットを外したが、「あまり怒ることもなく、普通にやった」と冷静だった。
サングラスを掛け直し、気合いを入れたかのように見えた6番(パー3)。5Iで203yd先のピン下5mにつけてバーディとすると、最終9番は左下から6mのバーディパットをねじ込んで、上がり4ホールで2バーディと帳尻を合わせた。
「ゴルフは風邪を引いていても、何をしていても関係ない。風邪を引いている方が良いってこともあるし、体調ばっちり・ゴルフも絶好調!っていうときに限ってオーバーパーを打ったりする。スコア的には体調は気にしない」。額に汗を浮かせながら、松山はさらりと言ってのけた。
この日は注目組として、ほぼ全ホールにテレビカメラがついて回った。「ロリーと回るとそういうものがついてくるし、注目されているというよりは、いつも通りだなって感じ」と意に介さない。
「今日は、なんとなく2アンダーで回ったなという感じ。まずコンディションを整えて、それからゴルフ。今日帰ってうまくコンディションを整えたら大丈夫だと思う」。“松山のゴルフ”はこれからだ。(カリフォルニア州パシフィックパリセーズ/今岡涼太)