石川遼 米ツアー4年目の改心「攻めの姿勢を出していく」
15日(木)から始まる米ツアーの2015-16年開幕戦「フライズドットコムオープン」。石川遼が本格参戦から4年目のシーズンをスタートさせる。9月に「ANAオープン」で国内ツアー通算12勝目を挙げて再渡米。日本での3試合で披露した攻撃的なゴルフで悲願の米初勝利を狙う1年の始まりだ。
今週の宿泊地は多くの選手同様、コースのあるリゾート内。石川は前週末から絶好の練習環境で鍛錬を積んできた。昨年19位でフィニッシュした会場をプレーしたのは開幕前日までに30ホールほど。プロアマ戦に出場しなかった14日(水)も打ち込み中心の練習で最終調整した。
両サイドに木々がそびえるコンパクトなコースだが、事前ラウンドではパー3を除いてすべてティショットで1Wを握ったという。「400yd強のパー4で刻む選手も多いけれど、1Wでフェアウェイに行けば明らかにみんなより2番手くらい短いクラブで打てる。意外と行けるなあという感じ」と飛距離でアドバンテージを取る作戦だ。
1Wショットの調子自体は決して良くない。オープンウィークの前週からダウンスイングでクラブを寝かせない意識を強く持つようイメージを変えている途中。それでも「アプローチ、パッティングに関しては1カ月間、この開幕に向けてやってきた。アイアンも含め“鉄系”のクラブはうまくいっている」とスコアメークの言い訳にはしない。
「日本でやってきた姿勢で行きたい。(他のコースで)ティから300ydで池に届くとか、川が横切っていたり、短いパー4で2打目に中途半端な距離が残ったりと、1Wを握れない時はあるが、どうやってバーディを獲っていくかをまずは考えたい。ANAの時も全然狙ったところに行かなかったのが現状ですけど。1打に対して攻めの姿勢を出していく」
石川の翌年に海を渡った松山英樹に加え、この秋には岩田寛がツアーメンバーになった。「日本人が3人になったことが自分は一番ワクワクする。日本のゴルフファンの注目度も高まると思う。韓国人のツアーメンバーも多くなりましたけど、日本人も頑張らないと」と闘争心がさらに増した。
「自分にとって心身ともに充実する季節なので大事にしたい。良いスタートを切るに越したことはない。日本でやってきたこと、1カ月ここに向けてやってきたことを出せれば」。厳しいサバイバルレースで、守りに入りたくなる自分と懸命に戦っていく。(カリフォルニア州ナパ/桂川洋一)