出入り激しくイーブンパー 松山英樹「悪くはない」
マサチューセッツ州にあるTPCボストンで開幕した米国男子ツアーのプレーオフシリーズ第2戦「ドイツバンク選手権」初日。松山英樹は、6バーディ、6ボギーのイーブンパー「71」(パー71)で回って、首位と6打差の39位で滑り出した。
18ホールを終えた松山のスコアカードには、バーディとボギーとパーが同じ数。運も不運も、ナイスショットもイージーミスも、混沌としたこの日の71ストロークに含まれていた。
世界ランク1位のロリー・マキロイ(北アイルランド)と、ケビン・キスナーが同組となり、スタートホールの10番から大勢のギャラリーがコース脇に群がった。その10番では9mを沈めてバーディ発進。帽子のつばを掴んで表情を引き締めたが、ファーストパットを2.5mオーバーさせた12番で3パットのボギーとした。
「グリーンは速かった。ロリーもオーバーしていたし、思ったより速いんだなと思った」と松山。マキロイも「ここ最近プレーしたなかで、一番速い。(全米オープン開催の)チェンバーズベイくらいかも」と口を揃えた。
続く13番はグリーン左から12ydを直接沈めてチップインバーディとしたが、直後の14番はグリーン脇の深いラフから一度で脱出できずにボギーとした。
17番は残り147ydの2打目をピンそば30cmに突き刺し楽々バーディ。18番(パー5)は、アゲンストの風を切り裂き、237ydを3Wでピンそば3mに2オンさせてイーグル逃しの連続バーディ。ハーフターンで2アンダーまで伸ばしたが、なかなか流れに乗りきれない。
1番はアプローチミスからボギーとし、2番(パー5)は2オンを狙った第2打がグリーン手前の石で跳ねて奧の池へと吸い込まれた。不運な連続ボギーを喫し、後半は前半の貯金をすっかり吐きだす2オーバーと失速した。
「アイアンショットがまだバラバラ。うまく打てたところはバーディチャンスにつけているけど、ちょっとしたミスをボギーにしているのが良くない。それをしっかりとボギーにならないように防ぎたい」と松山は言う。「今日は風も強かったし、アイアンだけのせいでもない」。予期せぬ事態を切り抜けられる技があれば、スコアは落とさなくて済む。
「この風の中で(イーブンは)悪くはないし、明日またしっかりと伸ばしていけるように調整したい」。初日イーブンパーの自己評価は及第点だ。(マサチューセッツ州ノートン/今岡涼太)