2015年 ザ・バークレイズ

怒濤の6バーディも…松山英樹「何かが良くなったワケではない」

2015/08/30 08:03
上がり10ホールは6バーディ、ノーボギー。“らしさ”の見えてきた松山英樹

米国男子ツアーのプレーオフシリーズ初戦「ザ・バークレイズ」3日目。松山英樹は8番までに3つスコアを落としたが、9番以降に6バーディを奪い返して、この日「67」(パー70)の通算5アンダーでホールアウト。首位と6打差の14位へと順位を上げた。

スコアを見れば、3つ伸ばしただけ。だが、後半10ホールで6バーディを奪った怒濤のプレーはそれ以上の印象を見る者に植え付けた。

3番(パー3)ではティショットを池に入れてダブルボギー。続く4番でバーディを取り返したが、5番、8番とティショットでフェアウェイを外し、パーオンできずに再びボギーを積み重ねた。あっという間にこの日3オーバー。気持ちも切れかけた…かに見えた。

だが、9番で2打目をピンそば80cmにつけてバーディとすると、続く10番は6mを沈めて連続バーディ。12番(パー5)では、2打目をグリーン右サイドのバンカーまで運び、そこから1.5mに寄せてバーディ奪取。「とりあえずゼロに戻そうと。早めに戻せたのでアンダーパーにすることができた」と、その後も15番、16番(パー5)、18番と一気に3バーディを連取した。

スコアカードだけを見れば、前半と後半でまるで別人のようなプレーだった。何かをつかんだかに思えたが「それはない」。ショットの手応えは「ない」。パッティングの感触も「そうでもない」。松山はぶっきらぼうに言い放った。「何が良くなっているというワケではない」。かろうじて「結果的にスコアが良くなったのは良かった」と言うにとどめた。

自分への厳しさは、手応えの裏返しか。「先週とかその前に比べたら、だいぶバーディも獲れているし、そういう意味では少しずつ良くなってきている。(優勝は)そういう位置に行ければ考えてプレーしたいと思うけど、前半で良いプレーをしないとチャンスはない。前半で良いプレーができるように準備をしたい」。日曜日にスタートダッシュを決められるか?(ニュージャージー州エジソン/今岡涼太)

2015年 ザ・バークレイズ